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会って話すからこそ分かること

6月末にジュンク堂書店 池袋本店で、
「ミステリカーニバル」
というサインイベントが開催されました。

そのイベントでは、
参加する多くの有名ミステリ作家から、
本に直接サインをもらえるんです。
僕のようにミステリ小説を読み漁り、
且つサイン本に目がない人間にとっては、
これほど興奮するイベントはありません。

ただし、作家一名につき30人の枠しかないため、
競争率は結構高めです。
人気作家の場合、
申し込み開始からなんと10分も経たずに、
次々と受付終了するほどです。

さて、僕は幸運にも、
お目当てであった人気作家の
相沢沙呼先生のサイン列を確保できました。

そこで今回は、
そのイベントに参加して感じたことを
綴ってみようと思います。

①今回の記事はこんな人におすすめ

  1. サインイベントに参加したことがなく、雰囲気を知りたい人

  2. 今回のミステリカーニバルに参加できなかった人

  3. 相沢沙呼先生や先生の作品が好きな人

  4. このnoteの著者 ひこうき雲を応援したい人

②サインイベントの雰囲気

ミステリカーニバル タイムスケジュール

これまでに小説家のいくつもの
サインイベントに参加してきましたが、
ミステリカーニバルに限らず、
サインイベントの雰囲気は
「いい意味で」変わりません。
「いい意味で」というのは以下の理由からです。

  • 集まるのは本が好きな人たちだから

  • 集まるのはその作家が好きな人たちだから

  • 読書家には穏やかな人が多い(と信じている)から

そのようなわけで、
イベント会場にはポジティブな空気が
充満しています。
近年、ビジネスの場で盛んに推奨されている、
「心理的安全性」が確保された場所、
とも言えるかもしれません。

③サインのもらい方

自分の順番になる直前に、
積まれた中からサインをもらいたい本を手に取り、
順番が来たらその本を先生に手渡します。

先生はその本に、
サインを驚くほど滑らかに、
サラサラと音が鳴るように書いていくのですが、
その間は会話も楽しめます。
だいたい1分間くらいならOKでした。

僕は、相沢先生の作品についてや
ミステリの話をしたのですが、
まるで以前からの友人のように
楽しく会話できました。
※あくまで僕の感想です。
なぜって、相沢先生が
とても気さくな方だったからです。

④イベントでの相沢沙呼先生の印象

相沢先生の印象ですが、
イベント開始の時間になって
会場入りされる時から、
とても明るく振る舞っているように見えました。

席に座られてからも、
会場のスタッフや列に並ぶ人に対して
気さくに話しかけていました。

周囲の人を笑わせようとか、
緊張した空気を和ませよう、
そんな気遣いをされているのが
ヒシヒシと伝わってくるようでした。

そんな様子を見て、もしかすると先生は、
周囲を気遣い過ぎる繊細さんなのでは、
と感じました。

⑤会って話すからこそ分かること

イベントに参加して好きな作家に会って、
直接話ができたことで分かったことがあります。

相沢沙呼先生と言えば
『medium』を始めとする
「城塚翡翠シリーズ」が有名ですが、
その他に『教室に並んだ背表紙』のような
学園物の作品も執筆されています。

相沢沙呼 著『教室に並んだ背表紙』

『教室に並んだ背表紙』には、
必死になって自分を周囲に合わせたり、
繊細で傷付きやすい少女も登場します。

書きながらその少女のことを思い出すだけでも、
胸が詰まって苦しくなるくらい、
描写は真に迫るものがありました。

それは、相沢先生自身の繊細な一面を、
自身が抱えた苦しみを、
その少女に投影したからかな、
と思いました。

作家の皆さんは、
ご自身でSNSなどを用いて発信していたり、
メディアでの露出もあります。

僕らのような、いわば受け手側の人間は、
それらの情報から作家の人柄や思考を
想像することしかできません。

しかし、短い時間であっても
直接会って言葉を交わすことで、
受け身の時と比べて何倍もの情報を
得ることができたのだと思います。

数年前と比較してリモートで
できることが多くなった今でも、
「会って話すからこそ分かること」について、
改めて考えてみるきっかけになったように
思えます。

お近くで好きな作家のサインイベントがあったら、
一度参加してみてはいかがですか?
きっとあなたもその作家を、その作品を、
もっと好きになるはずですよ。

今回もお読みいただきありがとうございました。
可能なら、記事を読んだ感想を残してもらえたら、
今後の励みになります。

ではまた、次の記事でお会いしましょう。


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