【アグレッシブ烈子】ハイ田が尊すぎるハイ烈オタクの自分用メモ
『アグレッシブ烈子』のシーズン4が2021.12.16解禁になった。
一気見し終わって大興奮状態なので、この熱い気持ちが落ち着いてしまわないうちに、備忘録としてここに書き留めたい。特に『ハイ田』というハイエナ男性社員が激ヤバに最推しなので、主に彼に対して思うことをブチまけていきたいので、それは後述する。
この作品に出会ったのは2018年の夏頃である。海外の女性を中心に支持を得ているサンリオアニメといった内容のネットのニュース記事が、偶然目に飛び込んだことがきっかけである。その当時、Netflixでよく『ボージャック・ホースマン(BoJack Horseman)』や『逆境無頼カイジ Ultimate Survivor』を好んでよく視聴していて、エキサイティングながらも手に汗握る展開でなかなかにハードな内容だったので、ポップでキャッチーで可愛らしい『アグレッシブ烈子』のキャラクターたちのビジュアルに一目惚れして癒されたいと思い見始めた。
しかしこれは大変は過ちだった。しのごの言わずに、これを見てほしい。
おわかりの通り、癒し目的で見るようなアニメでは決してない。
むしろ過去見てきたアニメのトラウマシーンと匹敵するほどのエグさで、正直、良い意味で視聴にかなりのエネルギーを要する。例えるなら『逆境無頼カイジ 破戒録篇』のトラウマシーン「血のマニキュア」が毎回行われるというような印象である。
なぜこんなにも『アグレッシブ烈子』はわたしの魂を揺さぶるのだろうか・・・。
プロ漫画家を目指す者として今一度わたしなりに分析してみたい。
【魂揺さぶられポイント1: 圧倒的に共感できるOLあるある】
ストーリーの大枠としては、オフィスのシチュエーションコメディである。
新入社員として厳しい社会に揉まれた経験をしてきた者ならば、業種や職種や性別や国など関係なく、心から共感できる「あるある」がてんこ盛りで、キレッキレのテンポとベッタベタの表現、時にパロディも織り交ぜつつ、楽しく見られるような仕掛けが盛りだくさんである。
しかも短い時間でしっかり練られまとめられているので、一粒一粒が芸術作品のチョコレートのように見た目も味も楽しめる。これは1人の視聴者・消費者の目線としての感想だが、もう一歩踏み込んで、漫画作りを日々鍛錬する者としてこの作品が成し遂げていることがいかにとんでもないことかを感動すると同時に、自分自身の山積みの課題を痛感せざるを得ない。本当は1話ごとに画面レイアウトやセリフや表情や動作を細かく細かく分析していきたい。
だがハイ田の萌え語りを一刻も早く書き留めておきたいので、それは未来への宿題としたい。
【魂揺さぶられポイント2: 見た目の可愛さに騙されるな!生き生きした人間くさい愛すべきキャラクターたち】
何でもいいからとにかく1話だけでも見てほしい。見ればわかる。
個人的な推しを列挙すると、ハイ田、烈子、ゴリ部長、トン部長、豹堂、マナカ、フェネ子、角田、れさすけである。れさすけに至っては、ハイ田とキャスティングが同じ加藤慎吾さんであることも最高に推せる。
人間くささって何やろう?って考えたら、ダサさとか恥ずかしさとか他人に誇れない後ろめたい状況の描写だと勝手に思ってるのだが、この作品のキャラクターたちはこれでもかと言うくらい恥を曝け出してくれる。そして生き生きしてて、人間が演じる実写ドラマ以上にリアルなドラマ展開をしていて、翌日の仕事のことなんか忘れてしまうほど見るのが止まらない。
ハイ田という片想い歴長い男性キャラの赤裸々な心情描写が大変に秀逸で、あらゆる作品の片想いキャラを応援する身として、ハイ烈こじらせオタクのハートは激しく震えまくった。
特筆すべきはシーズン4序盤。
烈子とハイ田は、頭文字Dの池谷先輩と真子ちゃん状態に陥る(※)のだが、この展開は末代まで語り継ぎたいほどとにかく萌えるので必見である。
※池谷先輩と真子ちゃん状態とは?
『頭文字D』という作品で、超絶ドライビングテクニックを持ちながらも普段はおっとりしてる美女・佐藤真子が、ある日、車が故障して途方にくれていると、ガソリンスタンド勤務の車をこよなく愛する気の優しい兄貴肌である池谷浩一郎が偶然通りかかり、彼女の車の修理をすることで2人は接近するのだが、良い感じの雰囲気になったタイミングで、真子の初恋/憧れの男が高橋涼介という一流の伝説的ドラテクを持つハイスペックイケメン医学生(しかしその実態は『公道最速理論』を完成させるべく藤原拓海に立ちはだかり、関東最速プロジェクトを推し進めるエリートの走り屋)であることを知り、池谷は自身のドラテクとスペックを比較し完全に劣っていると自信喪失してしまい、せっかく得た真子からのアプローチという人生一発逆転の美味しすぎるチャンスをみすみす逃してしまうという、非常に悲しい恋の物語である。わたしはこの90年代版のアニメが大好きである。おすすめしてくださった絵師先輩に頭が上がりません。
【魂揺さぶられポイント3: アバンからフルスロットルでOP曲に繋がる秀逸なフック】
遊びごころ満載のオープニングアニメに猛烈デスメタルのBPM爆早サウンドが毎回楽しいのだが、その曲の前にちょっとしたエピソードが入るのだがこの部分からすでにキレッキレである。
基本はアバン→オープニング→本編→エンディングという流れで1話が大体17分くらいであるが、この一番最初のアバンが強烈で「もっと見たい」と思わせる仕掛けになっている。
漫画で言えば表紙の前の序盤にあるページである。
漫画を描く時にキャラや世界観やコマ割りや何やかんや色々と基本事項があるそうだが、とりあえず理論は置いといて、どれだけ読者に「もっと読みたい」と思われるかが漫画における勝負どころであり、ここでしくじれば読んでもらえないシビアな世界であり、冒頭の掴み=フックがいかに大切かを、漫画の師匠や担当編集者さんからご指導を受けることが多々ある。
その点において『アグレッシブ烈子』は短い時間の中に、無理なく完璧にストーリーが描かれ、飽きさせない仕掛けや工夫に富んでおり、このスピーディーかつ巧みな構成は、わたしの心から愛する『キング・オブ・プリズム』が思い出されてならない。キンプリ劇場版で、高田馬場ジョージの振付けを外注せず菱田監督自らが演じたり、烈子のデスボイスをラレコ監督自ら歌ったり、製造者の顔写真付きの産地直送野菜のような、作り手の熱い魂がダイレクトに伝わりまくる作品が大好きだし、自分もそういう作品生み出せるようになりたいと心から思っている。
【魂揺さぶられポイント4: 荒ぶる挿入歌】
ほぼ毎回、荒ぶる感情を歌にのせて吐露する愛らしいキャラクターたち。これはアニメを見て体感することを全力でオススメさせていただきたい。言葉にできないからアニメになって歌になっているからである。なので、ここではキャラの曲のジャンルだけ紹介したい。
・烈子: デスメタル。
普段はほんとに可愛い声なのに、歌うと文字通り声が別人になり度肝を抜かれる。ラレコ監督の魂の雄叫びは必聴。百聞は一見にしかず。
・ハイ田: ブリティッシュロック、パンク、たまにメタル、高ぶるとシャウト。
※ハイ田は経理部の社員だが家に帰ればベーシスト。シーズン1で既に部屋にベースある描写あるし、モッズコートとライダースジャケット着こなすロック小僧で、しかも週末にバンド仲間とセッションしたり、スラップベースめちゃくちゃ上手すぎて早く烈子ともセッションしてくださいほんとお願いします。
・ゴリ部長x鷲美さん: ファンキーなディスコポップ。
歌わないけど登場曲がドナ・サマーのホットスタッフ風のメロディで、オフィスを闊歩する。とてもカッコいい。わたしはこの2人が大好き。彼女達はセーラームーンにおける外部太陽系戦士。鷲ゴリとプロテイン師匠ほんと大好き。わたしもヨガ行きたい。
・トン部長: ヒップホップ。
重低音ゴリゴリで早口でまくし立てるダークヒーローな部長ほんと好き。シーズン1で強敵だったのにいつの間にか烈子の味方になってるの推せる。シーズン3最終話で娘たちを連れて烈子を見守る姿や、シーズン4で部下を裏切らず自ら汚れ役になるところも推せる。トン夫婦の温かい家庭が大好きだ。『アグレッシブ烈子』のすごいところは、対立していた強敵キャラと死闘を繰り広げていつの間にか味方になっている少年漫画の王道のような展開になるところである。シーズンを重ねるごとにキャラ全員のそれぞれの魅力がどんどん多面的にビシバシ伝わってきてめちゃくちゃ胸が熱くなる。だから年齢を問わず、女性だけでなく男性にも刺さると確信している。
・マナカちゃん: ポップ、アイドルソング、オルタナティブアイドル。
この子の可愛さは尋常じゃあない。マナカちゃんのスピンオフがあっても最高なんじゃないだろうか。シーズン3中盤以降はマナ烈として観てると個人的にアガります。
・坪根さんxトン部長: TKサウンドディスコユーロビート。
シーズン4序盤でバブリーな思い出語りのときに流れた曲が最高だったのでもっと聴きたい。坪根さんとトン部長の深い絆を垣間見れたので、全てのキャラがしっかり深掘りされていて愛情を感じる。なんて素晴らしいんだ。
本当に作り込まれた楽曲と歌詞と世界観で、何回観ても楽しいから、森羅万象はアグレッシブ烈子を見てください。
【魂揺さぶられポイント5: 丁寧に描かれる日常の尊さ】
日本の国民的アニメといえば『サザエさん』、『ドラえもん』、『ちびまる子ちゃん』、『クレヨンしんちゃん』等であり、それらに共通するのは日常の尊さを描いていることである。『アグレッシブ烈子』において、さまざまな場面で非日常を体験するエピソードがあるものの、日常にまた戻っていくという描き方が非常に素晴らしいと思っている。視聴者の多くは、なりたいものになることが難しい状況で日常を過ごしており、その視聴者たちの心の奥底の思いに寄り添い、置いてけぼりにしない姿勢がこのアニメから見てとれるからである。
以上、ネタバレを極力控えた『アグレッシブ烈子』の魅力プレゼンでした。
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【ご注意】 ここからは萌え語りとネタバレし放題なので、未視聴の方はブラウザをそっと閉じて、今すぐ『アグレッシブ烈子』を見てください。
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ハイ田は、主人公・烈子に対して5年もの間ずっと片想いをしてきた同期社員、という位置づけで物語は始まる。
褐色キャラ萌えのわたしは、ハイ田を見た瞬間から可愛いしカッコイイと思ったのでシーズン1序盤から既に最推しになった。だがシーズン1最終話の時点で、報われない片想いをし続ける冴えない脇役ポジションに終わってしまうのか・・・と思った。だがそれは大間違いである。見れば見るほど性格も動きも声もすべてが最高で、ハイ烈萌えをこじらせてきたオタクにとって、シーズン4はとんでもない劇薬であった。
ハイ田の各シーズンのハイライトを振り返りたい。
シーズン1:
烈子に想いが届かず絶望しながら雨に打たれる。決死の覚悟で一度目の告白するが振られて惨敗。
シーズン2:
婚活に励む烈子に対し同僚のひとりというポジションながらも片想いをこじらせる。
シーズン3:
個人的神回のスラップベース初披露。烈子ガーディアンズすなわち鷲美さん・ゴリ部長・フェネ子・只野社長を巻き込み、烈子を心配し北海道まで単身追っかけ。運命のカラオケルームで荒ぶる烈子を丸ごと受けとめ二度目の告白。
シーズン4:
只野社長の元カノで伝説の元・地下アイドルである烈子に対し果たして凡人の自分が釣り合うのかと弱腰になる。池谷先輩と真子ちゃん状態に陥る(前述)→ 恋愛成就そして出世 → 新取締役・ヒムロ社長の悪事に加担させられ残業続きで烈子ともすれ違う → 闇落ち → 烈子たちにギリギリのところを救われ、責任とって退職 → そして・・・?(次回に続く)
ざっとこんな感じだろうか。記憶だけで突っ走って書いているので時系列とか細かいところが整合性が無いかもしれないが許してほしい。
続いて、ハイ田の好きなところを感情の赴くままに述べていきたい。
まずシルエットからして既にかっこいい。耳が少し尖っていてブチがあり、下の牙が出てて三白眼。脱力感があり猫背。感情が動くと瞳の色がオリーブグリーンになり、烈子の話題になるとすぐ頬を赤くする。何なんだろうかこの可愛い生き物は。
オフの日はバンド仲間とセッションするし普段はモッズコートを着こなすカジュアル派だけど、部長職就任で闇堕ちしてからネイビーグレイのトレンチコートを着こなしており、彼は自分自身の魅力を本当によく理解しておるなと感心した。雑誌PRESIDENTに載れるんじゃね?と思えるほど超人的な仕事ぶりとジムで汗を流すほどワークアウトへ取り組み、おしゃれな自宅でもパソコンをいじっており、実家は金持ちという噂もあり、とんでもないポテンシャルを抱えた男で、ハイ田坊ちゃん萌えで爆裂にブチ上がった。平社員時代から部長に上がっても、烈子・フェネ子などの女性社員とも後輩の穴井くんともベテランの坪根さんなどともそつなくコミュニケーションを取れて可もなく不可もなくバランス良く人間関係を構築できていたところもかっこいい。
居酒屋や会議室でフェネ子と角田にボロクソに言われショボい男フォルダに入れられるなどと脅迫を受けながら、家に帰れば烈子のチャンネルをひとり寂しく眺める悲しい背中。烈子を心配しつつも正攻法では壁を作られる(自分は蠍座なので烈子の行動に対し共感できる部分が多い)からという理由で単身で北海道まで追いかける。旧時代の体質の会社にいながら烈子への片想いもなかなか実らない中でも自分で会計ソフトの仕組みを効率化させるよう工夫したり、地味ながらもしっかり仕事をこなせる有能な男。ヒムロ社長に隠れた才能を認められるほどのITリテラシーの高さ、何でもかんでもウイルス、ウイルスとパニクるばかりで自分で問題解決しようとしないバブル世代のトン部長や坪根さんに呆れながらもPC修理の面倒を見たり、烈子フェネ子たちの身長では届かない書類をブツブツ言いながらも取ってあげたり、とにかく面倒見と付き合いがいい平和主義。小宮係長の人事評価によればハイ田はミスが少ないとのことで、ミスが少ないというのは最強である。経理部は企業にとってコストしか生まない部署であり、ミスをしないことが前提の数字を扱う部署であるので、ミスをしないことがどれだけ優れているのかここでしっかり褒め称えさせていただきたいし、ケアレスミスばっかりのわたしはハイ田の爪の垢を煎じて飲みたい。
声は少しハスキーで温かみがあって気心の優しい人柄が出ており、ベースを弾くからなのか手が大きく指も長く、身長も高いのでスーツも私服もビシッと着こなせる。昭和をひきづる価値観の上司のもとなかなか認められなかったが故に怠惰な印象をもたれていたが、やる気がみなぎると寝食を忘れるほどの集中力でブラックコーヒーやオレンジジュースや安酒をガンガン飲みつつ頑張れちゃう熱いハートを持つ男である。そのくせ繊細で烈子の心の扉の目の前で、一歩を踏み出すのに躊躇いまくるハイパーセンシティブハイ田である。どうしてこんなに可愛いんだ。
闇堕ちしたハイ田を救おうと烈子から粉飾の話題を振られたときに、バレバレの嘘で誤魔化そうとしても通用せず、消耗しきってしまった余裕のない心で粗暴な態度に出るところも何とも切ない。ヒムロに利用され闇に堕ちしようとも、それでも烈子への愛情は宝物(T.M.RevolutionのHot Limitの歌詞で言えば「宝物」と書いて「本物」と読む)であり、なおかつ細かい性格かと思いきや雑でいい加減であり、企業の重要機密事項であるパスワードが0803からのretsukol0veであることに萌え禿げ散らかして、これを深夜3時に見たわたしは奇声を上げて泣いた。
しかし結ばれたからこそ、今度は失うのが怖い。この幸せがいつまで続くのか怖い。仮にハイ田の空席に新キャラ登場だとか、只野社長との三角関係だとかで、やっと実りつつあるハイ烈カップルが破局とかいう展開にもしなったとしたら、わたしは悲しみの涙で身体中の水分がカラカラになってしまって一生デスボイスになってしまうので、何とか烈子とハイ田が愛情のある良い関係を維持しつつ、泥水をすするような毎日を手と手を取りあい愛で乗り越えていって欲しいと本気の本気で応援している。
フェネ子やゴリ部長にももっとスポットライトが当たるといいなとも思っている。それをハイ烈が応援するという展開だと最高だし、とにかく烈子のデスボチャンネルをハイ田のベースでコラボしてカップルYoutuber になって欲しい。あとハイ烈のウェディングバージョンのぬいぐるみの発売はまだでしょうか?!?!
とにかくシーズン3〜4でハイ烈オタクの魂が昇天したのでこの思いをできる限り言語化した。また何か思うことがあれば随時、追記していく所存である。
この厳しいご時世の中こんなにも熱く魂を揺さぶる作品を生み出してくださるラレコ監督はじめクリエイターの皆様に大感激の大感謝祭であるシーズン5を心から楽しみに、引き続き応援させていただきます。