名刺代わりの小説10選〜絞りきれない葛藤を添えて〜(後編)
名刺代わりの小説10選の、残り5冊について紹介していきます!
6.黒牢城
ちょっと待って!?
一体今まで私が読んでいた米澤穂信さんは、本当に米澤穂信さんなの!?
…というのが第一印象。
それほどまでに今までの作品とは別格と言いますか、あらゆる賞を総なめしたのも頷けます。
アニメに出てきそうなポップでコミカルなキャラを描くのが得意な作家さんだと思ってたのですが、重厚な歴史物を書くこともできるなんて…
本当に米澤穂信さんは天才なのでは?
7.流浪の月
私は小児性愛者だけはこの世に存在してはいけない絶対悪だと思っているけど、読んで大丈夫かしら…
と、不安に感じつつ手に取った本です。
小児性愛の男が少女を誘拐する話、というアウトラインしか知らなかったからそう思っていたのですが、読了してビックリ。
そんな簡単な話では全くなく、何が悪くて何が良いのかが分からなくなってしまいました。
読み終えた後のダメージが大きかったので、再読するには少し時間がかかりそう。
でも手元に置いておきたい、そんな本です。
8.金色の死
大正時代の文学は、なんでこんなにぶっ飛んでるんだ?
現代でこんな小説を書ける人がいます?
いやいや、コンプラ的にも無理でしょうよ…
そんな思いを抱かせてくれる、谷崎潤一郎さんの短編集です。
足が死ぬほど好きすぎてたまらない変態や、金ピカ成金美術コレクターど変態の話が読みたい方は、ぜひ!
9.噛み合わない会話と、ある過去について
辻村深月さんの真髄は、短編集にあると思っています。
短いページで人間の恐ろしさにゾクっとさせる文を書かせたら、彼女の右に出る者はいないでしょう。
そして数ある短編集の中で、比較的最近発売されたのがこの本。
いや〜、満遍なく辻村節が効いてること!
こんなんずっと読んでたら人間不信になってしまいますよ。
でもページを捲るのを止められないんですよね…
怖いもの見たさ、という言葉がぴったりの本です。
10.ダンケルク
すいません、小説ではなくノンフィクションです…
なんならこの本の原作は映画です…
でも好きすぎるので、入れさせて頂きました!
(屁理屈をこねると映画は若干のフィクションが入っているので完全ノンフィクションじゃないですしそれを本にしてるので小説としても楽しめるかもですしゴニョゴニョ)
第二次世界大戦中、フランスのダンケルクで兵士がドイツ軍に包囲されるシーンから物語は始まります。
目の前は海、後ろはドイツ軍の空前絶後な状況からどうやって逃げるのか?
アクションメインとなりますがミステリーの要素を孕みつつ、男同士の熱いブロマンスもあり、何度読んでも面白いです。
以上が私の名刺代わりの10冊になります!!
なかなか10冊に絞るのは難しいですし、そもそも図書館で読んで手元にないものも多く…
これから先も読書は沢山するので、この10冊が変わることもあるんだろうなぁ。
そんな未来を楽しみに、今夜も読書に耽ります📚