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「意欲を支援する介護」       意欲を支援コミュニケーション力

いつもありがとうございます。

今回は「意欲を支援する介護」についてお話をします。

日本の現状

日本は超高齢化社会と呼ばれ、世界でも類を見ないペースで高齢者の方々が増えています。

2036年に33.3%で3人に1人。2042年以降は高齢者人口が減少に転じても高齢化率は上昇傾向にあり、2065年には38.4%に達して、国民の約2.6人に1人が65歳以上の高齢者となる社会が到来すると推計。総人口に占める75歳以上人口の割合は、2065年には25.5%となり、約4人に1人が75歳以上の高齢者となると推計。

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また、日本の総人口は2029年に人口1億2,000万人を下回った後も減少を続け、2053年には1億人を割って9,924万人となり、2065年には8,808万人になると推計されています。

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65歳以上の高齢者人口と15~64歳人口の比率をみてみると、1950年は1人の高齢者に対して12.1人の現役世代(15~64歳の者)がいたのに対して、2015年には高齢者1人に対して現役世代2.3人。今後、高齢化率は上昇し、現役世代の割合は低下し、2065年には、1人の高齢者に対して1.3人の現役世代という比率と言われています。

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平均寿命は、2015年、男性80.75年、女性86.99年。今後、男女とも平均寿命は延びて、2065年には、男性84.95年、女性91.35年となり、女性は90年を超えると見込まれています。

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(出典:内閣府ホームページ )

介護職不足の現状

「介護をする職員が不足している」というのは誰しもは耳にしていることです。平成30年5月21日に第7期介護保険事業計画の介護サービス見込み量等に基づき、都道府県が推計した介護人材の必要数を公表し、これによれば、2025年度末に必要な介護人材数は約245万人となり、2016年度の約190万人に加え約55万人、年間6万人程度の介護人材を確保する必要があると推計されています。

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(出典:厚生労働省ホームページ)

2025年、あと5年後には介護職が約34万人が不足すると言われています。今現在でも介護現場では「介護者不足」と言われています。施設を建てたが職員が足りずに階層ごとにオープンという話もあります。

そのような中で介護人材確保に向けた取り組みも行われています。

・勤続10年の職員に対して8万円の支給

・労働環境の整備

・外国人人材

・介護ロボット

・介護・福祉のしごとの普及啓発活動

などなど色々な対策を行っています。また、自治体や介護施設なども独自の施策で介護者不足を解決しようと行動をしています。

しかし、まだまだ介護者不足の解決には至っていません。

「意欲を支援する介護」へのシフト

正直、この介護者不足問題を解決するのは至難の業です。

介護者不足には

・新規採用

・離職率(3年未満の離職など)

・身体的な負担

・精神的な負担

・他産業と比較すると低賃金

などなど解決しなければならない問題は多くあります。しかしこれらを解決するのにも時間が掛かってしまいます。

どこの介護現場において「介護職が足りない」というのは避けられない事実です。

しかし、すべての原因を「介護者不足」としては問題は停滞してしまいます。

例えば「高齢者のお話を聴けないのは人手不足だから」など「○○が出来ないのは人手不足だから」と「人手不足」が口癖のように使われている現状もあります。

「人手不足」は避けられない問題です。しかし、「人手不足」ですべて片付けてしまうのも違うということです。

「ないものねだりではなく、出来ることに可能性を考える」

だからこそ「意識」を変えていくことが必要です。

それが「意欲を支援する介護」です。

「介護職が高齢者の意欲(やる気)を高める」ことが出来れば1人の方に対しての介護は減少します。

「そんなこと出来る訳ない。人が足りないから話を聴いたり、高齢者のペースに合わせていたら業務が成り立たない」と思われる方もいらっしゃると思います。

その気持ちも分かります。現場を行う中で幾度となく葛藤がありました。 一緒に勤務する職員からも「時間がない」「出来ない」「人が足りない」という声をたくさん聴いてきました。

しかし、根本的に解決するためには必要なのは

「高齢者の方が自発的に行動し元気に過ごすこと(介護軽減)」です。

人手不足だから「介護職のペースで業務を行う」「高齢者が出来ることもあるが、どうしても時間が足りず、他の方を見なくてはいけないために介護職が多めに介護をする」などはどうしても起きてしまいます。

これは「限られた時間で限られた人数で行っているので仕方のないこと」と片付けてしまえばその通りです。しかし、高齢者の出来る機会がなくなっています。そうなると高齢者の介護度が進行する可能性も大きくなってしまいます。結果、1人の方に対する介護が増えてしまいます。

これでは「人手不足」に追い打ちをかけてしまいます。

理想論と言えば理想論に聞こえますが

介護職ペースの介護は高齢者の介護が進行する可能性があり

高齢者の意欲を高め、意欲的に動いたり、活動をするケアが出来れば高齢者の介護は軽減し、介護職員の負担も軽減します。

「やる気」スイッチを押せるかどうかが大きな鍵になります。

その「やる気」スイッチを押すために必要不可欠になるのが

「コミュニケーション」です。

介護職員による「コミュニケーション力」が「やる気」スイッチを押す上で大きな力を発揮します。

高齢者は今後も増加していきます。その中で出来ることをやっていく必要があります。今の段階で「人手不足だから出来ません」と片付けてしまうと今後さらに加速する「高齢者増加、介護職不足」に対応をすることが出来なくなってしまいます。

「高齢者増加、介護職不足」ならば高齢者の意欲を高め介護軽減に全力を注ぐ必要もあります。

介護者不足の問題点

・新規採用

・離職率(3年未満の離職など)

・身体的な負担

・精神的な負担

・他産業と比較すると低賃金

これらの解決も勿論必要です。介護職になりたい方が増加することに越したことはありません。また現場が大変なのも痛いほど分かります。

だからこそ、介護職員の意識を「意欲を高める介護」に向かって行く必要があります。そして「意欲を高めるコミュニケーション力」も一緒に高めていくことが大切です。

なぜならば、飛躍的かもしれませんがこのままだと「介護職員が疲弊し、離職者や新しく介護職になりたい人は減少し、介護業界全体が破綻」してしまう可能性があるからです。

これからの未来へ

日本の人口減少や超高齢化社会を止めることは出来ません。また、急に介護職を何万人と増やすことも難しいです。

「意欲を支援する介護」これも簡単ではありません。1人1人の介護職や施設の経営者などが一体となって意識を変える必要があります。

しかし、介護職が高齢者の「意欲」を高めることができ、高齢者に対する介護が1つでも2つでも軽減することが出来ればそれも人手不足に対する解決策になります。

「人手不足だから仕方ない、出来ない」と今のまま介護を続けるのか

1つの可能性を信じ「意欲を支援する介護」に意識を変え「意欲を高めるコミュニケーション力」への行動するのかでは

介護業界の未来は変わってきます。

介護職や施設の経営者などが一体となって意識を変えていく必要がありますが、先ずは1人1人が意識を変える必要もあると思います。

これは理想論かもしれません。

しかし、今は「理想論」でも声に出して行動をすればいつかは現実になるかもしれません。

「意識」「行動」で介護の未来を変えていきましょう


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