夜間のおしっこを減らすには、お酒、塩分、果物を減らそう
◆朝の尿は「夜間の尿」
夜中に何度もトイレに起きる「夜間頻尿」は、大変つらいですが、
その原因に3つあります。
「夜間の尿が多い」
「膀胱に尿をためれない」
「眠りが浅い」
の3つです。
1番目の「夜間の尿が多い」についてですが、
通常、夜間の尿は、1日の尿の総量の3分の1以下です。
ここで注意点ですが、朝一番のおしっこは「夜間の尿」に含まれるということです。
朝の尿がなぜ「夜間の尿」かというと、
朝に出るおしっこは、夜中に作られた尿だからです。
つまり、「夜間の尿」とは、夜中に起きて出した尿と、
朝一番の尿の合計です。
こう考えると、夜間の多尿(夜間尿が1日量の3分の1以上)が身近に迫ってきます。
◆正常な量と回数
そもそも、正常な尿の量と回数は、どれくらいでしょうか。
・1回の尿量が200~400ml
・1日の尿量が1000~2000ml
・回数は、日中が5~7回、夜間が0~1回
1回で尿がどれくらい出ているのか、測った人は少ないと思います。
おしっこが出ている時間で計算すると、ざっくり、
30秒で300mlというところでしょうか。
(シャーと出た場合であり、チョロチョロの場合はもっと少ないです)
1日に何回、おしっこをしているか、振り返ってみましょう。
朝一番、8時、9時、11時、13時、16時、19時、22時 = 8回
◆夜間の多尿対策
夜間の尿を減らすには、次の食べ物、飲み物に注意しましょう。
・アルコール…とる水分が増えるのと、アルコールの利尿作用による
・コーヒー、緑茶…カフェインには利尿作用がある
・漬物、みそ汁、スナック菓子、カップラーメン…塩分が多いため、尿量が増える
・野菜と果物…思いのほか、水分が多い
夜の水分補給は、就寝の2~3時間前までにしましょう。
体の余分な水分を尿として出すのに、2~3時間が必要だからです。
参考文献
1)高橋悟ほか:『頻尿・尿もれ泌尿器科の名医が教える最高の治し方大全』,文響社,2020