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〔介護を学ぶ24〕家族で「悔いのない人生」を話し合おう
◆悔いのない介護とは
80歳過ぎの旦那さんの介護をする奥さんが、しみじみと語ってくれました。
「私も歳だから、体がしんどいけど、悔いだけは残したくない」
この方の介護の原動力は、「もっとしてあげればよかった」と後悔したくないという信念でしょう。
「悔いのない介護」
これが、介護者を支えているのだと思います。
◆「介護」と「私の人生」のバランス
そこで問題になってくるのが、「自己犠牲」との兼ね合いです。
「悔いのない介護」をしようとすれば「自己犠牲」になってしまう。
自分を優先すると、介護がおろそかになってしまう。
このバランスをどうするかという問題です。
「ライフワークバランス」ならぬ「ライフ介護バランス」、
または「介護ワークバランス」とでもいいましょうか。
はたまた「ライフ・ワーク・介護バランス」かもしれません。
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バランスというと、天秤を想像します。
「悔いのない介護」に重きを置くと、どうなるでしょうか。
・私の人生が犠牲になってしまう。
・介護のためにやりたいことができなくなる。
・離職しなければならなくなる。
・他の家族に迷惑をかけてしまう。
「私の人生」に重きを置くと、どうなるでしょうか。
・介護に悔いが残るかもしれない。
・介護の相手が悲しむかもしれない。
介護を立てると自分が立たず、自分を立てると介護が立たない。
自分を犠牲にするか、相手を犠牲にするか。
私達の目指す介護は、「みんなが幸せになれる介護」ですので、
誰かが犠牲になるのは避けたいものです。
◆悔いのない人生
1億総介護時代と言われるように、介護は一部の人だけの問題ではなくなりました。
子どもの発達障害、子どもの病気、子どもの引きこもり、夫の病気、妻の病気、親の介護、そして自分の介護。
「介護」を広くとらえると、介護に関係のない人は、ないと言っていいでしょう。
介護が人生の一部になりつつあります。
人生、無限に時間があれば、あれもやり、これもやりでいいのですが、
人生には限りがあります。
“人生が有限と知らされるほど、有意義に過ごすことができる”
限られた人生、最も重要なことは何か?
その次に大事なことは?
「悔いのない介護」は、「悔いのない人生」を考えることになります。
◆人生会議をしよう
厚生労働省が、しきりに「人生会議」の普及と啓発をしています。
人生会議とは、家族で介護について話し合うことです。
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親の面倒は誰がみるか
自宅でみるか、施設にするか
介護施設はどこにするか
食べれなくなった時、胃ろうはどうするか
心臓が止まった時、人工呼吸器はどうするか
これらも大事ですが、本当の人生会議は、
悔いのない人生を考えることでしょう。
自分にとっての幸せは何か。
介護する相手の幸せとは何か。
家族の幸せとは何か。
お互いが幸せになれる方法を、知恵を出し合えば、
1+1が、3にも4にもなるに違いありません。