hanakaneko

1984年生まれ | パリ在住(2014~) | 不妊治療を試みるも恵まれず、特別養子縁組を検討。2023年7月、ラオスより1歳の息子・一生(いっせい)を迎える。同時期に実子の娘・二葉(ふたば)が誕生。三か国、4社の金融機関で働いて社会人14年目。

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1984年生まれ | パリ在住(2014~) | 不妊治療を試みるも恵まれず、特別養子縁組を検討。2023年7月、ラオスより1歳の息子・一生(いっせい)を迎える。同時期に実子の娘・二葉(ふたば)が誕生。三か国、4社の金融機関で働いて社会人14年目。

マガジン

  • 養子を迎えてから

    2023年7月にラオスから1歳の男の子・一生(いっせい)を迎えた経緯や日々感じたことのあれこれ。

  • パリで養子縁組を考えるまで(結婚・体外受精・卵子提供)

    特別養子縁組を希望するに至るまでの前段階として自己紹介、どのように夫と出会ったか、フランスでの不妊治療をまとめています。

最近の記事

ブランクーシのワニ

つい先日終了したポンピドゥーセンターのブランクーシ展が思いのほかよかった。会社に復帰してから自由になる時間が減り(何回でも言う)、タイミングを逃したままになっていた。 余裕がないとコンサートや展覧会などは一番後回しになる。なので結局どう余裕を作るかに終始しているという、余裕のない毎日。 運良く義両親が週末にパリに上京してくれたのでここぞとばかり、21時に閉まるポンピドゥセンターをめがけて駆け込みでパートナーと観に行ってきた。パリの夕暮れが透けて見えるバックグラウンドに展示

    • 2024年努力目標(6月版)

      2024年も6月が終わってしまうので、1月に決めた努力目標を振り返ってみる。職場復帰でこれまでのルーティーンが合わなくなってしまったこともあり、見直し。 健康 体重は産後10か月で妊娠前に戻り、3月は10キロランを完走(61分台)。6月にエントリーしていた10キロランは、だれてしまってあまり走れなかったものの何とか58分台で完走。会社が提供してくれていたランニングコーチから、私は全体的に筋力をあげたほうがいいとアドバイスをもらったので、暑い夏の間はランニングは一旦休憩して、

      • あっという間の1年

        二葉が一才になった。感慨深い。 感慨深いはずなのに、仕事に復帰すると、そのことを振り返る時間もなければ祝う時間もない。1才では何もわからんだろうと誕生日祝いをおざなりにしかけていたら、パートナーにチクリと怒られた。反省。 なので、1才を迎えた二葉について。 最近、本当に成長著しい二葉。0才から1才というのは、体重は3倍近くなるし、自分では動けず「点」で生活していたところから、「平面」は縦横無尽に動きまわるようになり、座ったり、つかまり立ちしたりと「三次元」で生活するよう

        • 週末ワンオペ48時間

          これからは養子縁組には直接関わらない内容でも、定点観測的にこどもとの日常も書いていきたいなぁと思っていたところに、かなり印象に残った週末があったので、まずはそんな話から。ただひたすら私の週末の記録。 先週末、パートナーが結婚を控える友人のバチェラー・パーティーにひとり飛びたってしまった。我が家のベビーシッター予算にも限りがあるので、なし崩し的に、この2泊3日週末ワンオペに突入。しかも一生は火曜日から発熱を繰り返し、金曜日も早めにお迎え要請が来るなど不安しかない。 金曜日

        マガジン

        • 養子を迎えてから
          13本
        • パリで養子縁組を考えるまで(結婚・体外受精・卵子提供)
          11本

        記事

          また体験談をお話ししてきた

          職場に復帰したら、あっっという間に時間が経っていく。 育休終了間際の4月末に、これまで養子縁組についてたくさん勉強させてもらったEnfance & Familles d'Adoption de Paris というパリの養子縁組家庭・養子縁組希望者からなるアソシエーションのイベントで、私たちの体験をお話しする機会があった。養子縁組を考え始めた2020年から、ラオスで息子・一生との縁があるまで2年半ほどサポートを受けた分、「何かお返ししたい」という気持ちを叶えさせてもらったよう

          また体験談をお話ししてきた

          実親って誰のこと? 養子として育った体験談を聞いて

          私たちが特別養子縁組を検討し始めた頃からお世話になっているボランティア団体、特に特別養子縁組をした親が、養子縁組を検討する人や養子を受け入れた家庭をサポートする目的で活動している。 今回は珍しく「養子として育った」立場からの話をするカンファレンスがあったので参加してきた。まだまだ先の話だろうという感じで臨んだけれど、とても示唆に富むものだった。 登壇したふたりの女性。ひとりは現在50代ので生後8か月で養子に、もうひとりは30代で3か月で養子になっている。彼女たちはどちらも

          実親って誰のこと? 養子として育った体験談を聞いて

          noteやっていてよかった!特別養子縁組に関するインタビュー調査に参加した

          表題のとおりでそれ以上でもそれ以下でもないのだが、大学で客室研究員をされている方が私のnoteを見つけてくださり、特別養子縁組に関するインタビューに答えるというかたちで協力させてもらう機会があった。 私個人としては、日本で不妊治療も特別養子縁組もしていないので、あくまで養子と実子の両立について、フランスで経験した特別養子縁組やそこで感じられた日本との認識の違い、家族観の違いというあたりをお話しさせたいただいた。 そこから導きだされる提案・提言については、関与できるわけでは

          noteやっていてよかった!特別養子縁組に関するインタビュー調査に参加した

          あともう一歩。養子縁組から半年が経って

          2023年7月に特別養子縁組でラオスより1歳の息子・一生を迎え、前後して6月に実子・二葉を出産。フランス人のパートナーと、家族4人でパリ在住。詳しくはこちら。 こどもを保育園に送り届けて家に戻ると、パリ市の養子縁組の担当ソーシャルワーカーから郵便物が届いていた。封を開けると、『評価レポート』が三部。 フランスにおける海外養子縁組の場合は、こどもが家庭に迎えられてから半年間ほど、ソーシャルワーカーによる観察期間が設けられており、何回か家庭訪問を受け、それをもとに評価レポート

          あともう一歩。養子縁組から半年が経って

          ラオスから来たこどもたち。特別養子縁組家庭のある休日

          2023年7月に特別養子縁組でラオスより1歳の息子・一生を迎え、前後して6月に実子・二葉を出産。フランス人のパートナーと、家族4人でパリ在住。詳しくはこちら。 わたしたちがラオスから一生を迎えるにあたり、親身になって相談にのり、経験をシェアしてくれた夫婦フェリックス&パオラ(仮名)。彼らもラオスから養子で迎えた4才の男の子がいる。今週末は、彼らの自宅に招かれてランチだった。 もうひと組招かれていたカップルのディラン&アンリ(仮名)も、パオラたちと同時期にラオスから養子の女

          ラオスから来たこどもたち。特別養子縁組家庭のある休日

          外野の声は、聞かない

          育休中に同僚たちとランチで会ったのだが、なんだかスッキリしない気持ちで午後を過ごした。原因はだいたいわかっていて、子供以外に話せることが極端に少ないからだ。そして言葉を交わした同僚4、5人がみなこどものいない男性。会っている最中から嫌な予感がしたが、帰り道にやっぱり気分が落ちた。 残念ながら私の毎日の子育て生活にドラマはない。19ヶ月の一生と8ヶ月の二葉、こどもふたりが、19時半におやすみーと言って電気を消した後に翌朝8時まで寝てくれて、ごはんも食べてミルクもよく飲んで、保

          外野の声は、聞かない

          日本人への長い道のり

          日本では、ウクライナ出身・日本育ちの椎野カロリーナさんがミス日本になったとか、辞退したとか。厳しいなぁ。育ちが日本、思考回路も日本語、帰化して国籍も日本。彼女の「日本人らしからぬ」風貌が注目を呼び、プライベート暴露に巻き込まれ、辞退に追い込まれた、と理解している。個人的にはミス日本も彼女の私生活も興味ないけれど、気の毒としかいいようがない。 これから誰を「日本人」と呼ぶかに関しては考えさせられる。我が家には、帰化しない限り、国籍上の日本人になることがない一生と、大阪なおみ選

          日本人への長い道のり

          出産から8か月。再び、走る!(2024年3月18日時点)

          2023年7月に特別養子縁組でラオスより1歳の息子・一生を迎え、前後して6月に実子・二葉を出産。フランス人のパートナーと、家族4人でパリ在住です。 ランニングについての宣言。 再び、走る! 2024年の努力目標にも掲げたとおり、出産から8か月が経ち、あと2キロ残っている産後太りの解消と40代を迎えるにあたり健康な心身の基礎を作りたいので、ギアを入れるためにまた走ることにした。 体重は目安でしかないけれど、まだ筋力をつけるのと同時進行でまだまだ絞れるところがあるので、ラン

          出産から8か月。再び、走る!(2024年3月18日時点)

          なぜnoteを書くのか。不妊、養子、家族のこと

          初めまして。初めてでない方、ありがとうございます。1年半前に書いた「はじめに」をリニューアルです。 noteをはじめたきっかけ 2022年の初め頃に、20年来の友人からの依頼でフランスでの不妊治療や家族観についてインタビューを受けました (Quartz Japan Portrait of ME:世界の“わたし”の肖像 #1 )。不妊治療を経験した人、ゲイの人、シングルの人など様々な方から反応があり、「伝統的な家族像」から少しはみ出た人が、日本ではまだまだストレスに感じる社

          なぜnoteを書くのか。不妊、養子、家族のこと

          2024年の努力目標

          2023年7月に特別養子縁組でラオスより1歳の息子・一生を迎え、前後して6月に実子・二葉を出産。フランス人のパートナーと、家族4人でパリ在住です。 年末に育休を延長することに決めまして、義両親のもとでクリスマス、その後3週間の日本滞在を経て、へろへろになりながら日常生活を取り戻し(※)、ようやく残り3か月で何ができるかを考えている次第です。 (※)保育園に慣れきった生活をしていたため、こどもふたり保育園なし1か月 + 羽田→パリ便15時間のフライト中に、一生の下痢爆弾から

          2024年の努力目標

          一生と二葉、日本の地を踏む

          2023年7月に特別養子縁組でラオスより1歳の息子・一生を迎え、前後して6月に実子・二葉を出産。フランス人のパートナーと、家族4人でパリ在住です。 改めて感じたのは、(血のつながった)家族も、意識して時間や想いを共有しないと、家族とはいっても中身は何もない空洞の家族になってしまうんだろうなということ。 日本を出て暮らすようになって10年以上が経つ身としては、LINEで近況を送り、時折ビデオ通話で話を聞き、年に一度帰省し、その時に一緒に温泉でも入りに行く、ということを心がけ

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          西加奈子『i』

          2023年7月に特別養子縁組でラオスより1歳の息子・一生を迎え、前後して6月に実子・二葉を出産。フランス人のパートナーと、家族4人でパリ在住です。 こちらで紹介されていたのを見て手にとりました。長らくフィクションを読むことから離れていたものの、久しぶりに小説の持つ力を感じた作品でした。 実用的な本とか目で見て楽しい本に偏りがちだったけれど、フィクションのよいところは追体験できる、想像力が働くところだよなぁと改めて感じます。 シリアから、アメリカ人の父と、日本人の母に引き

          西加奈子『i』