「勘違いするなよ」と嘲笑う人が一番勘違いしている。

長い人生、様々な形で嫌な思いをしてきた。

原家族からは「お前はブスでバカでみっともないできそこないだ」と自尊心をズタズタにされた。

子どもにとって家族しか頼るものはない。

だからずっと劣等感に苦しんできた。

思春期になって急に男子に告白されることが続いた。
好きな人もできた。

両親は鬼のように私を監視し、学校にまで電話をかけて帰宅時間を把握しようとした。

三歳差の姉妹のことは放任だった。

いつも「色気づきやがって!」の言葉で罪悪感に苛まれてきた。

何十年もたってようやく理解できた。

自分達と違って勉強ができて友達も多い私を
「調子に乗らせないように」鼻を挫きたかったことを。

私が自分の子どもを育てているとき、怒鳴ったり手を挙げたりせず、いつも穏やかに褒めて否定的な言葉を一切使わなかったことも気に入らなかったらしい。

「そんな甘やかして育てたら、スケバン(古い)になるぞ!」と呪いの言葉を何度もかけられた。

同時に私の姉妹が虐待して子どもを育てていることも非難していた。
姉妹は育てられたように育てていただけだ。


今は私も初老女性だ。
シミ、シワ、たるみも絶好調だ。

それでも私を女と見るキモい男に悩まされている。

結婚しても出産しても、会社でストーカー男に追い回されて大変だった。

社長にも直談判したが「そんな危険な男を追求して会社に火を付けられでもしたら大変だ(だからお前が我慢しろ)」と突っぱねられた。

今なら有り得ないが、当時はセクハラ、マタハラ、ストーカーという言葉も一般化されていなかった。
そこで個人で組合に入り、団体交渉やメディアの取材に応じ、できる限り抵抗した。

醜い先輩女性が「何でそんなに追い回されると思うの?」
と聞いてきて(何人もの社員からも証言されているのに!)、

「さあ。私のことが嫌いだからじゃないですか?」と答えると
「ウヒヒヒー!」と嘲笑われた。

「勘違いするなよ!」と心の声が聞こえた。

その時にストーカー気質の人と、ストーカーされやすい人は、話が通じないと確信した。

その先輩女性の社内での友達は、モテる中年女性たちだった。

優しく穏やかで上品な人。

夢中になってしまうオッサンもいたが、家庭を大事にしてやんわりと断っていた。

対する先輩は「人生楽しまなきゃ損」と言い、誰かれ構わず色目を使っていた(社内で相手にする人はいなかった)が、不倫自慢していた。
気持ち悪かった。
今でも男女問わず不倫する人は軽蔑している。

先輩女性は当時40代だったと思うが、醜く太り意地悪な目つきで嫌われていた。

でも仲間を僻み、悪口を欠かさなかった。
娘二人の結婚を気に病んでいたが、あんなに邪悪な言葉を受け継ぐ子は難しいと思う。


今、私はその先輩女性の年齢を越えたが、あんなに醜くなっていない。

もちろん老いたが、いつも自分の思想や目標を見失うことがなかったからだと思う。
子ども第一優先だったので、恋愛とか性愛とか忌避してきた。
(子どもがいない時に、外でデートはしてたけど)

だって幼子が「今日から僕がお父さんだよ」と知らないオッサンが同居したらどう思う?
地獄の釜の蓋が開いたも同然じゃないか?


今は子どものことで支援をお願いしている。

支援者もいろいろだ。

①ただひたすらに自分の事業所の利益を考えている人。

②うちの窮状を理解して助けになりたいと思ってくれる人。

③夫がいないことをいいことに、弱点を突いて支配下に置こうとする人。


①も②もありがたい。友達じゃないんだから、ビジネスとして割り切って余剰で優しさをくれたら充分だ。

③は本当に困る。
見た目はフレンドリーな初老女だが、男は怖い。
女として見られるのが苦痛だ。
人間として見てほしい。


勘違いオッサンは、すぐに分かる。

「最近こういう支援者がきて助かってるんですよ」

「その人は何歳ですか?」

「多分○歳位だと思います」

勘違いするなよとばかりに「プッ!」と吹き出す。


私は何も勘違いしてないし、相手も常識の範囲内で優しくしてくれているだけだ。

そんな勘違いされるだけで不快だ。胃がギュッと痛くなる。

それなのに、うちの支援には他の人を押し退けて入ってくる。

そういう奴ほど勘違いしていないか?

歳が離れていても、人間として共感してくれているか、男として見ているか、女として僻んでいるか、分かるんだよ。


バカにするな!舐めるんじゃねえよ!


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