私にとってコーチングは美術鑑賞と同じくらい尊い
ある時出合った「魂が震える感覚」
私は「魂が震える感覚」をいつだって覚えています。
震えるときは呼吸をすることを忘れ、視界が明るくなり、眼球を水分が包み込み、全世界の中でその対象と自分しかいない感覚になります。
魂が震える感覚は、私のニーズです。
つまり、「自分が最も自分らしくあるために、持っていなくてはならないもの」であり、それがあると幸福なのです。
宝石のような光が降り注ぐある日、私はカフェで新聞を読んでいました。
とある記事に目が留まり、じっくり文章を読むに連れ、呼吸を忘れるあの感覚がやってきたのです。
「この感覚を覚えておかなければ」
それは、経営者のインタビュー記事でした。
漠然と悲観視されやすい業界において、やるべきことをストレートに語っている姿。その発言に組み込まれている「未来」「現在」「過去」のバランス、そして「ロジック」「パッション」のバランスが美しかったのです。
※これが実際に切り取った記事(2020/6/2付 日本経済新聞)
世間的には「そんなに素晴らしい?」と思われる人もいるのかもしれません。私は、むしろそれが素晴らしいと思うのです。
つまり、人には分からないかもしれないけど、自分の中で震えている感覚に気付いていることが、本当の自分を生きていることになるのではないかと思うからです。
感覚に素直になる美術鑑賞
「画家が見たこども展」に行こうと思った理由は、私がもう一度「こども」になりたかったからです。(・・・この話は長くなるのでまたいつか)
私は「意図」をもって展示会に赴くことがあります。
意図というのは「どんな体験をしたいか」ということであり、ゴールとは少し異なります。この時は、「魂が震える感覚に素直になろう」と決めました。
不思議なことにその感覚に従うと、日本人の私としては聞いたこともないような画家の絵の前で立ち止まったりします。私の場合は、アリスティード・マイヨールの「花の冠(1889年)」と対面したとき。それは、私が幼少期から培われた大切なものと繋がっているようでした。
いわゆる、有名どころだけ意識していたら、決して目に留まることのない作品だったかもしれません。ですが、自分の感覚に素直になるとはそういうことだと思うのです。
本当の自分を生きるコーチング
クライアントGさんは、本当の自分に気付き始めているように見えました。これまでは「競争」や「社会的地位」を大切にしていたGさんでしたが、「愛」と「場の創造」の重要性に価値観がシフトしていったのです。
過去に起こった辛い経験を浄化し、真の自分の使命感、そして自分ならではの幸せの感じ方に素直になっているGさんがいることに気付きました。
「この人は、本当の自分を生きようとしている・・・!」
会話している間、私自身の魂も震えていました。それは、美術館で作品を観ているかのようでした。
自分の人生を生きるというのは、内なる感覚に従った意思決定の積み重ねなのではないかと思います。そして、私はその姿にいつも心動かされるのです。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
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