WBC 最もぞくっとした瞬間
決勝戦、信じていた村上宗隆選手のホームランが見られて、最終打席はまさかの大谷翔平選手とトラウト選手の対戦。
途中からは興奮しながらも、どこか映画を観ているような現実味のない不思議な感覚に陥ってしまった。
テレビの前で最も熱狂して応援した試合は、準決勝のメキシコ戦だった。
九回まで勝ち越せず、ここまでか、と思った瞬間の大谷選手の二塁打。からの、あの咆哮。
四球で出塁する吉田正尚選手の指差す先に、村上選手がいることはわかっている。
舞台は整ったと思ったそのとき、カメラは代走に立った一塁の周東佑京選手を映した。
周東選手がにやっと不敵な笑みを浮かべたとき、ぞくっとした。
彼は絶対にホームベースを踏む。なにかが起こると知っている、と思った。
プレミア12での周東選手の活躍を思い出す。しかし、今回は二塁ランナーに大谷選手がいる。
周東選手が還ってくるには、村上選手が打つしかない。
あのとき周東選手は塁上で、やってはいけないことを確認していたという。自分に求められている仕事を知っている人はすごい。
そして、逆転タイムリー、見事な走塁でホームにスライディングする周東選手はかっこよかった。
WBC、どの選手もかっこよかった。なにが楽しかったといって、ペナントレースでは憎らしくなることもある各球団の名選手たちを心の底から応援できた。
最高に楽しかった。
さあ、セリーグ開幕。
ヤクルトスワローズさん、ひとつお手柔らかに。
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