見出し画像

fall。


消せるボールペンで書いた
あの日の夢を消しても
筆の跡は残ったまま


轍のように刻みつけた
事実だけが残った


置き去りになった夢
亡霊になって浮遊して
息をする度に心臓へ
戻ろうとする


どこにいても何をしていても
ふと現れては消えて


目を閉じれば鮮明に蘇る景色
今はもうどこにもないのに


寸分の狂い無く
再生されるすべて


手を伸ばせば脳は焼かれる


戻りたくない進んでいたい
だから選んだあの別れ


随分遠くにあるはずなのに
まるで背後数センチのところで
息をしている













君が見たなら
何と言うかな


まだそこにいるのと
笑うかな


笑われてもいい


嗤われてもいい


いつか旅立たなければならないことは
僕が一番よくわかってる








揺れ動く感情
水面を震わせる


舞い散った木の葉
寥々たる波に乗って
どこへ行くのか


忘却は肝心な時に戯れる
閉じ込めた温もり
鍵をかけた想い出の在処


無視できない明滅が訴えかける










できることはその笑顔に
ありがとうと言えるまで


水面を撫でていく風と
白波と共に消えていく
ふたつの幻影に






祈りをただ




捧げるだけ





flag *** hana




今日もありがとうございます♡






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?