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「お客様が本当に叶えてほしいことは何なのか」を捉えること
UIデザイン設計部は、ウェブサイトや管理画面など、主にオンラインでの利用者との接点についてデザインを担当することが多いですが、手を動かして制作するよりも前にやることがあります。
手を動かすよりも多くの時間をかけることもあります。
それは「お客様が本当に叶えてほしいことは何なのか」を捉えることです。
(「顧客が本当に必要だったもの」という風刺があるくらいなので、当たり前のようでそんなに簡単ではないのでしょう)
それは本当に欲しいものか? を想像する
私たちは、お客さまをよく知ることからスタートします。
お客さまからご相談をいただいたら、プロジェクトチームを編成します。
営業、ディレクター、システム、ウェブマスターなどさまざまな得意分野・視点を持ったメンバーが集まり、デザイナーもその時点から参加します。
視座、視野、視点はあるだけあったほうがよいですし、ルーツや願いを知ろうとすることは最終的なアウトプットにも大きく関係してくるからです。
ご相談内容の課題・目的や機能要件の理解はもちろんですが、
・どんなビジネスをしているか
・どんな人たちが働いているか
・私たちに相談してくれた方はどんな人なのか
・どんな利用者、ファンの方々がいるか
・今後どうありたいか
・etc.
といった背景をできる限り、知り、想像します。
顧客理解のメソッドを用いたり、直接お話を伺ったり、ウェブ検索して資料を読み込んだり。
例えば「私たちに相談してくれた方はどんな人なのか」なら、
・お客さまは人です(当たり前ですが「クライアント」と呼称するとその意識が薄れがちなので)
・お会いして話した印象だと◯◯だった
・どんな思いを持っているのか
・お客さまは数字に責任を持っており、大変忙しい
・お客様はウェブサイトやデザインのプロとは限らない
・お客様はプロジェクトの成否に責任を負っているので
どうにか考え抜いて要件をまとめたのかもしれない
・ふだんでも会話やメールで「言ったことがきちんとわかってもらえない」がよくあるのだから、これもそうかもしれない
・etc.
みたいな感じでしょうか。
そうすると、いただいたご依頼のお話や文書が、少し違った角度で見えてきます。
・◯◯ではなく実は△△の方向性が合っているのでは?
・◯◯ではなく△△を先にやった方が結果が出やすいのでは?
・そもそも今うまく行っていないのだから、
今の延長線上で考えている◯◯が誤っているのでは?
こうして、本当に叶えてほしいことの最善手をメンバーで話して、見極めて、プロジェクトを動かしていきます。
この作業は、プロジェクトの最初だけでなく、制作中も、テスト・修正時も、リリースした後も必要に応じて、いつでも、何度でも行います。
「何か違うな」「軸がぶれているかも」と少しでも感じたらやります。
昨今、私たちがお客さまからご相談いただく内容は「◯◯に課題感があり、解決したい(けれどどうしたらよいかわからない)ので提案して」というものが増えています。
私たちの掲げるミッションが皆さまの力になれていることを実感でき、大変嬉しく感じています。(当社のミッションはコーポレートサイトをご覧ください)