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現代社会論

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社会の出来事について考えたことをまとめました
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記事一覧

お金のゆくえ

ところで、お金をバンバン使ったほうが道徳的に優れているというのは、直感には反するけど、や…

遊亀
1か月前
21

サードプレイス再考

新聞を読んでいると、サードプレイスの話が出てきた。 家でも職場でもなく、自由に交流を楽し…

遊亀
3か月前
42

『ぼっちな食卓』を読んで雑感など

岩村暢子さんの『ぼっちな食卓』という本を読ませてもらいながらぼんやり考えるんですが、 や…

遊亀
2か月前
28

AIの発展で識字率が下がる?

サウナでTVをみながらぼんやり考えたんですが、生成AIの発展で人口の識字率が下がる展開、わり…

遊亀
2か月前
21

医療は過大評価されすぎ?

平野克己さんの『人口革命』という本を読んでいたら、20世紀の人口爆発(15億→80億)は、なん…

遊亀
5か月前
98

「働かざるもの食うべからず」を考える

SNSのXでこんなポストがあった。 労働は、今日において最もホットな問題の一つだ。みんな、労…

遊亀
7か月前
38

エッセンシャルワークは本当に「エッセンシャル」か?

という場合によっては不謹慎ともいえる問いを、改めて検討してみる。 昨今、そこかしこで「社会を支えている、彼らなしでは社会が立ちゆかないエッセンシャルワーカーたちの賃金があまりに低い」という声を耳にする。 「賃金があまりに低い」という感慨には、その逆の「本当は要らない仕事なのに、そういう仕事に限って謎に高収入である」という事態が暗に念頭に置かれている。そういうのは今日「ブルシット・ジョブ」(クソみたいな仕事)という便利で的確な言葉をあてがわれたりもする。 職業に貴賎はない

ブルシットジョブの現象学

たとえば1%にも満たないような、場合によってはどうでもいい無視できるレベルのリスクを、なぜ…

遊亀
1年前
7

リスク社会と「やってる感」

地元に帰省して近所を散歩していると、パチンコ屋の駐車場入り口に、電光掲示で「車内放置は虐…

遊亀
1年前
13

労働と遊び

今の人がなんだかんだ労働にこだわるのは、 やりがいとか生産的なことをしてる充実感とか色々…

遊亀
1年前
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現代の無用者階級を考える

結局、ニートの問題とか考えると、現代社会はかなりのボリュームの無用者階級を抱えているとみ…

遊亀
1年前
18

西洋の沈没

西洋諸国においてAIに対する規制の力学が強そうなのを見ると、来るべきAI時代において、西洋は…

遊亀
1年前
11

AIとベーシックインカムについて、覚書

今回は、AIの発展と世の中の行く末について、日頃自分がぼんやり考えていることを少しくまとめ…

遊亀
1年前
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老いを愉しむ人たち

たとえばドイツの哲学者マルティン・ハイデッガーは、人間を「死に向かう存在」として解像化し、死から逆算していかに生きるべきかを問うた(とまあ雑に要約しておく)。 人間は死すべき存在であるが、このとき、死は寿命として考えられている。 事故死とか殺人とか戦死とか、そういう事件性のある死に方ではなく、人間は、どんなにあがいても、どんなに健康に気をつけて長生きしようとしても、そもそも生物としての寿命によって、死すべき運命を逃れるわけにはいかない、と。 つまり、死すべき存在とは、自