足関節背屈制限part2
どうも、あやです。
前回は足関節の解剖、足関節背屈制限を起こす因子について大まかに説明しました。
今回は足関節背屈の評価について触れていきます。
外傷の評価は全て終わったこととします。なので、腫脹や内出血、叩打痛、スペシャルテストなどは省きます。
評価方法には2つ存在し、ベッド上で行う非荷重位での評価と、立位で行う荷重位での評価があります。OKCやCKCと言ったりもしますね。 ※OKC: Open Kinetic Chain CKC: Closed Kinetic Chain
【非荷重位】
非荷重位での評価では下腿三頭筋の影響をもろに受けるため、膝関節伸展位と軽度屈曲位の2種類の方法で評価します。
1つ目は背臥位にて膝蓋骨が天井を向いた状態で足関節を自動背屈してもらいます。この時、足尖が外方へ向く場合、距骨の後方滑りや、距腿関節、距骨下関節の動きが阻害されている場合があります。
伸展位では腓腹筋の影響を受けるので膝関節屈曲位より背屈角度は減少しますが、10°以下であると腓腹筋の影響よりは足関節もしくは足部の運動連鎖が円滑に機能していない可能性があります。。
2つ目に膝関節屈曲位での評価です。
伸展位と同様に背臥位にて膝蓋骨が天井を向くように行います。腓腹筋の影響がなくなるので伸展位よりも可動角度は増大しますが、足尖が外方や内方に向いた場合、何らかの代償運動が出現していることになりますので、統一性のある評価ができていないことになります。
1つの基準として、膝関節と足尖が一直線で結ばれるように評価すると再現性が生まれます。ここで内旋や外旋が入ると、距骨下関節や距腿関節に動きの遊びがあることがわかります。
【荷重位】
Knee toward the wallという測定方法で評価します。
床にメジャーなど距離が分かるものを用意します。壁に向かって立ち、測定する側の足を一歩前に出し、膝と足尖が一致するようにします。足関節最大背屈(膝蓋骨が壁につく最大)が出るまで、少しずつ足部を後方ずらしていきます。この時注意点として、踵が床から離れないこと、膝関節が内側へ入らないこと、足部が過度回内しないことなど挙げられます。
床と拇趾の距離が9㎝又は10㎝以下、もしくは、下腿の角度が35°~38°以下だと背屈制限を有していることになります。
参考文献
後ろにある足の肢位も需要になり、後ろの足の踵が床から離れているのか、浮いているのかにより、足底側の足関節背屈角度が異なってきます。測定する際はいつも条件を一致させ測定することで再現性が生まれます。
参考文献
足関節背屈の評価終了後、足関節背屈制限があった場合、次はどの組織が原因で背屈制限がかかっているのか求めていかなければなりません。では、背屈制限を助長する関節や軟部組織には以下のようなものがあります。
【関節】
股関節、膝関節、遠位脛腓関節、距腿関節、距骨下関節、ショパール関節、リスフラン関節、MTP関節など
【軟部組織】
股関節外旋筋群、ハムストリングス、下腿三頭筋、膝窩筋、長・短腓骨筋、第3腓骨筋、アキレス腱、後方関節包、足関節外側靭帯、足関節内側靭帯、長拇趾屈筋、脂肪体、足底筋膜など
【その他】
痛み、骨棘形成、運動連鎖の破綻、など
お、多い、、、、(;´д`)
しかし、これが評価していくとかかる時間は5分くらいで意外とすんなり終わります。慣れの領域にはなりますが思ったより時間はかかりません。しかし、慣れてきたころに見落とすなんてこともあるわけですよ。悲しき現実。あ、もちろん上げた以外にも原因はあります!
気合入れて評価をしていきましょう!この評価で患者さんの治癒期間が大幅に変わってきます!
はてさて、上記にあげた原因の中に足関節とは遠く関係なさそうな部位も入っています。しかし、これが関係あるんですねぇ。次回はその関係性について触れていこうと思います。
See you soon.
Thank you for reading.
Have a nice day✌