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共通テスト対策【数学ⅡB】


出題予想 共通テスト「数学ⅡB」


予想①長い問題文から条件を読み取る問題

予想②2人以上の会話から別解を考察する問題

予想③証明問題や発展的内容の問題を誘導付きで出題


過去3年間の出題内容


式と証明

2023年 等式・不等式の証明

2021年 相加平均・相乗平均の大小関係

図形と方程式

2022年 点と直線/円/軌跡と領域

三角関数

2023年 三角方程式・不等式/加法定理

2022年 加法定理

2021年 加法定理/三角関数の合成

指数関数・対数関数

2023年 指数/対数の計算/方程式/不等式

2022年 対数関数

2021年 指数関数

微分法と積分法

2023年 増減、極値、グラフの概形/最大・最小/定積分

2022年 方程式への応用/面積

2021年 接線の方程式/最大・最小/面積

数列

2023年 等差数列・等比数列/いろいろな数列の和/漸化式

2022年 等差数列・等比数列/漸化式

2021年 等差数列・等比数列/漸化式

ベクトル

2023年 空間ベクトル

2022年 平面ベクトル/空間ベクトル

2021年 空間ベクトル


各範囲ごとの予測、対策


式と証明、複素数と方程式
問題の主題にこそならないが、センター試験時代も含めると「相加平均・相乗平均の大小関係」「解と係数の関係」は割とよく出題されている。
その他にも「二項定理」や「剰余の定理・因数定理」などは理解していて損をすることはないので、偏りなく学習しておくことが重要である。

図形と方程式
ここ数年登場していなかったが、前回久々に出題された。こちらも「式と証明」「複素数と方程式」同様、出題されないと決めつけるのではなく、幅広く学習しておくことが重要である。

三角関数、指数関数・対数関数
前回は「図形と方程式」がメインの問題の中に三角関数が組み込まれるような出題だったが、例年は三角関数が問題のメインになることが多い。三角関数の問題は難しくなることが多く、これに会話文形式の誘導がつくとさらに難易度の高い問題の出題も可能になるだろう。
指数・対数では、特に対数への理解が不十分な受験生が多い。具体的に言えば、対数の計算、対数関数の定義域や値域、さらには底が1より大きい場合と小さい場合の不等式への対処の仕方などである。
三角関数、指数・対数で重要なのは、何より計算力である。三角関数や指数・対数を用いた基本的な方程式・不等式、そして関数の最大最小などの問題がスムーズに解けるようになれば、誘導についていくことは少しずつ可能になる。まだまだ時間はあるので、とにかく基本問題がスイスイと解ける状態になるまで練習しよう。

微分法と積分法
微分法と積分法をセットにして1つの問題にしようとすると、どうしても「積分→面積」となりがちである。したがって、計算力さえあれば積分法に関してはそれほど困ることはない。しかし、微分法は問題の自由度が高く、「共通テスト」になってからはグラフの概形を答えさせる問題が必ず出ているし、前回は関数の中の文字定数であるaの符号によってグラフの概形や直線との共有点の個数がどう変わるか、という「場合分け」の問題が出題された。
このような問題に対処するには、微分法に対する深い理解が必要になる。具体的には、3次関数が極値をもつための条件、2つの曲線が共通の接線をもつための条件、ある点から曲線に向かって接線を引くための条件、などである。これらを1つ1つ、丁寧に理解していくことが問題の解きやすさにつながっていく。

数列
数列は「パターン」を感じやすい分野である。漸化式は特に、である。しかし近年は、受験生が見たことのない漸化式を出題し、それを満たす数列の一般項を誘導付きで求めさせることが多い。それに加えて、前回は非常に長い問題文が冒頭に登場したため、同様した受験生は多かっただろう。
このような問題に対処するには、2つのことに気をつけたい。1つ目は「誘導の乗り方」である。見たことのない漸化式には、必ず誘導がつく。見たことがないのだから、漸化式を自力で変形し一般項を求める必要はないが、誘導に乗れないと前に進めない。したがって、誘導に乗る練習を本番までにしておくことが重要である。2つ目は、「数列」を「数列」というカテゴリーだけで捉えないことである。例えば、等差数列の一般項はnの1次式で表される。xの1次式だと「1次関数→直線」という見方ができるのに、なぜか等差数列ではそういう見方ができない受験生は多い。実際、前回の問題では歩行者が毎分1あるいは2の速度で歩くため、歩いた距離は一定ペースで増えるのだが、これは等差数列の特徴でありグラフで考えると直線である。そう考えれば、長い長い問題文を読んだ後にグラフが現れてもさほど驚きはない。

ベクトル
前回は平面ベクトルから出題されたが、例年は空間ベクトルが出題されることのほうが多い。ただ、前半は基本的な問題にして後半はそれを発展させるという「共通テスト」の傾向から考えれば、前々回のように平面ベクトルから空間ベクトルへの応用という展開が再び見られる可能性も十分にある。
センター試験時代から、ベクトルの問題は「流れ」がかなりしっかりしている。問題の序盤で求めた事柄が後半に登場したり、あるベクトルを誘導付きで求めさせたあと、別のベクトルを同じ方法で自力で求めさせたり、といった具合である。したがって、ベクトルの問題を解く際は、常に問題の全体像を俯瞰して、今自分が何をしているのかを意識することが重要である。


いま、やるべき対策は?


・定義や定理などであやふやな部分があれば、必ず教科書などで確認しておく

・細かな計算は、問題用紙の余白にしっかりと書く。小さい字で書くと計算ミスの危険性大

・図は大きく丁寧に。 辺や角の大きさは「それらしく」書く(45°なら45°らしくかき、長さ2の辺が長さ3の辺より長くならないようにかく、など)

・誘導に乗りながらも、「今自分は何をしているか」をできる限り意識する


平均点の推移(過去3年間)


平均点
・2023年 61.48
・2022年 43.06
・2021年 59.93

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