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アラサーが筋トレを始めたら消防士に転職することになった②

まさか転職活動をするとはと思いながら受験会場へ。
僕が受験した自治体は高卒、大卒、社会人と分けられており、受験可能者が30歳を超えてることもあり、結構年齢層が高めの教室だった。

見るからに身体が大きい人や、既に消防士じゃないの?っていう風貌な感じの人もいたが何より気になったのは受験者の服装、受験態度。
一応私服で受験可能となっていたが、9月であり大半はスーツやクールビズな感じであった。僕もスーツを着て行くか悩んでクールビズで行った。
カジュアルな私服ならまだしも…サンダル履いてきたり、帽子被ったまま受験したりと本当に社会人枠?思う人がちらほらいたりした。
そして試験開始まで間も無くという時に教室に空席が目立つ。
集合時間を過ぎてからぞろぞろと平気で入室してくる受験生
いかんでしょ
倍率はそこそこあり、試験の手応え的にも微妙だったが、こんな受験生がちらほらいるせいか一次試験は無事に通ってしまった。
遅れてきた人の受験番号を自分の席の位置から何人か推測したが、案の上すべてというくらい落ちていた。

そして二次試験。集団面接と体力測定である。
仕事の日と被ってしまったので、生まれて始めてズル休みをした。
面接なんて高校生の時以来かもしれないという思いで緊張でバクバクであった。
とにかくハキハキとして素直に考えてることを話せるようにしようと思った。
もし落ちても人生経験としておいしいくらいに割と気楽に構えていた。
一緒に面接を受ける人たちはどんな人たちだろうと構えていたが、そこでも消防士の面接やで?と思うくらい声が小さくてハキハキ話せてない人がいたり、内容が薄かったりとこれが社会人の面接?と思う人がいたりした。

体力測定も自分のベストは尽くしたが、少し不足してるかな?という結果だったが、集団面接が周りがあんなんだったので消去法でいけるんじゃないかと思っていたらまた2次試験も通ってしまった。

さすがに次の最終面接が終われば転職が決まると思うと、只事じゃないと思うようになってきた。
最終面接は個人面接
中途半端な気持ちでは内定をもらうのは難しいと思い、改めて考えなければならないと思った。

本当に今の会社を辞めることになってもいいのか?
消防士この年齢からでもやりきれるのか?

自分の両親、10年前に消防士を薦めてくれた祖父に話をして自分がどんな気持ちでこれに賭けているかを話すことで気持ちを再確認した。

冷静になって、今の会社の不満点、良い部分をみつめ直して転職したら何を失って、何を得れそうかというのもノートに書いてまとめてみたりして、再度転職側に向かった。

そして迷いのない気持ちで最終面接に臨んだが想像以上に上手く話せなかったな、何かよくわからない回答をしてしまったという手応えになってしまった。

それでももしかすれば…という思いもあり合格者発表の日に受験した消防署のHPに受験番号を確認したが自分の受験番号はなかった。

悔しいという思いもあるが、少しホッとした。
就活とは違い落ちても今の会社で働けばいいだけだ、この就職活動自体が挑戦だったのでいつか役にたちそうだし話のネタになるなと思った。
正直、この段階ではすぐに次回に受けようかという気持ちはなかった。


そして、誰にも知られず転職活動を行っていたのが一度落ち着き前のように普通に仕事に取り組んでいた。
やっぱりこの会社自体はいつか辞める方向にしたいが、どうやって辞めようか。
とりあえず今の会社で働きながら資格勉強に取り組んでみるかという気持ちに落ち着いた。最低限やるべきことはやって、評価を気にして余計なことには取り組まないようにすれば時間の確保もなんとかなるだろうと思い行政書士とかちょっと難しそうな資格の参考書を買いに行ったりしていた。

落ちたことが分かってから1週間後くらいに、家の郵便受けに受験した消防署から封筒が届いていた。
驚いたが成績が通知されると聞いていたので最終面接が不合格という通知がわざわざ来たんだなと思い適当に封を破った。

最終面接での成績が記入されていた。
そこには点数が書いてあり僕の点数は合格に1点足りないだけだった。
何かもっともっと準備してたら本当に消防士になってたんだなと思った。
もう一枚紙が入ってあり、中身を見るとそこには補欠者名簿に記入されているという旨の記入があった。つまり万が一合格者の中から辞退者がでた場合は繰り上がりで合格になるということであった。その中でも一番に。
落ちてみて消防に再挑戦するよりも働きながら資格をとる道を選んでいたので、また気持ちが動いた。

しかし、受験区分的にも社会人が多くそもそも併願が難しい年代だ。
周りもみんなそのはずなんで、辞退者が出るわけがないと思っていた。

そう思っていたが、人事の人から連絡があり繰り上がりで内定になった旨の通知があった。一旦気持ちが切れていたので、少し考えさせて欲しい旨を伝えた。
時間を置いてお世話になりたい旨を伝えて内定となった。


こんな形で合格してしまった消防です。
だいぶ運が味方した要素が強い感じがします。
筋トレを始めるまでは転職すら考えていませんでした。
最初のほうの記事でも書きましたが、筋トレを始める前の年まで全く運動してなくて、会社終わりに王将で餃子でビールを飲むルーティンを完成させる日々を過ごしてましたからね。
高校生の時に勝手に限界を決めてしまった。周りに絶対負ける、身体が小さい、勉強も苦手だといった風に逃げ道ばかり探していた自分。
そんな自分にリベンジできました。
なんか東京リベンジャーズ意識したみたいな言い方ですけど。
せっかくこの歳からなるなら高校生の頃の自分みたいな奴にこんな人がいるなら自分も消防士目指してみようと思ってもらえるような希望になりたいです。本当に些細なことで人生が大きく変わるということを体感しました。僕の場合は筋トレで本当に人生が変わってしまいました。

普段筋トレとかランニングとか聞いてる曲の一つに
鶴というバンドの『ハイウェイマイウェイ』という歌があります。
改めて歌詞に注目して聴くと2番の歌詞がもう今の自分に響いたんです。


運命の瞬間って 突然訪れるんです
決断を迫られて 当たりしか引いちゃダメ
選んだならばただ 信じて進むだけだね

どうかハイウェイ 自分にできるかマイウェイ
無駄な詮索はやめて あたりに来るのは
風か壁か 全て突き抜けていけ

鶴『ハイウェイマイウェイ』




転職するのが正解だったかどうかわからないけど
もう選んでしまってしまったんで出来るかどうか知らんけど
この道信じて進むだけなんやなぁと後押しされてます。

こういういつも聞いてる曲とか既に知ってる曲が自分の状況によって注目するとことか感じ方が変わるのが音楽って面白いなと思います。
何の話やねん

転職してよかった!と思うようになるためにはこっから先も自分次第なんでしっかり立派な消防士になれるように頑張ります。
執筆現在消防学校に通っているところです。
正直、無茶苦茶大変で苦労もしていますが、充実していることもあり、現状転職したことに悔いはないです。

機会があればその消防学校での様子も書いていきたいと思います。

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