【浪漫】眠りにつくための妄想指南
今日もまた同じ様な一日が始まる
明日も明後日もずっと続いていく
夢も見れないような毎日を過ごす
そんな「眠れない夜」が大人にはあるらしい
子どもの頃には「眠れない夜」なんて無かった。大人になったとしても自分にはそんなことがあるはずない、それこそ夢のような話だと思っていましたよね。
さて、大人になった皆さんには日々圧しかかるストレスやイライラがあると思います。
人にぶつかって進むおじさん
横暴な客
親切な警察官に怒鳴る人
急な方向転換をするおばさん
狭い道で自分だけが道を譲った
熱い雨の日の電車 前髪が張り付く
様々───
小さな不安から大きな不安。目にする人間の嫌な部分。自分だけが気を使ってる日々。他人からの視線、見られたくない。止まらない汗。息のできない人混み。
それを解決してくれるのは眠りの時間なのに、眠れない夜……
眠る前に白湯を飲むのがおすすめです、なんて教えてくれる人は白湯を飲まなくても乗り越えられる人でしょ……就寝の3時間前は食事を摂らない?……ぬるま湯に浸かる?……それができる人に不安なんてあるわけないでしょ……
そんな方の為に、今日は眠りにつくための妄想を共有したいと思います。
申し遅れました。僕は「きどあいらく」と申します。
小学生から眠る前の妄想を始め、今もなお現実を生きる世界を呪う者のひとりです。
眠りに関しての専門知識はありませんので、これまでの妄想実績を紹介します。
同級生の可愛い子全員から告白される
学校に侵入した不審者集団は、皆が気付く前に倒す
動物と会話できるがそれを商売にすることなく、ひけらかすことなく、動物保護施設でたまたまKpopアイドル(ジョンヨン)と仲良くなる
作詞作曲歌ダンス上手で、世界的人気のアーティスト(この世の名曲はだいたい僕が作った)
Kpop女性アイドルの数人からお兄ちゃんとして慕われている
様々───
それではさっそく眠るための妄想紹介をしていきたいのですが、その前に。
眠る前って、嫌な人間の顔が浮かんで来ますよね。思い出したくないのに浮かんでくる憎たらしい人間達の顔が。
…切ってしまいましょう。
私たちに害をなすもの達は鬼です。悪しき鬼ですから切っても構いません。
やぁああああああああああああああ!!!
正々堂々と後腐れなく妄想に入りたい方は、正面から切りましょう 。 たとえ後ろから切っても問題はありません。卑怯者の鬼はそいつらなのですから。
有効な妄想
これから紹介する妄想の流れは一例にすぎません。自由に妄想しましょう。慣れていない方の為に道を作りました。
その1 とろけ
・下に溶けていきましょう。ベッドや布団に染み込むようにです。まるで自分が粘液性の物質になったように溶け込んでいきましょう。そのままゼロの世界に入ります。そこは真っ白であり真っ黒でもある空間です。
・あなたの体はいまどうなっていますか?原型をとどめていますか?
・服を着ていますか?どんな格好をしていますか?
・もっと下に落ちていきましょう。地面にたどり着いたのならそこに立ってみてください。
・目の前に道ができるはずです。ぼんやりと浮かんでくる建物には窓が付いています。覗いてみましょう。
・木のテーブルとイス、なんだか見覚えのある部屋があります。ジブリでみたことあるような温もりある部屋ですね。
・すると肩を叩かれます。大きな猫がいます。挨拶をしましょう。言葉はいりません。会釈し目を見れば伝わりますから。
・猫が抱きしめてくれます。たくさん泣きましょう。
その2 うき
・上に浮いていきましょう。そのまま宇宙に行ってもいいです。
・最初はうまく浮けませんが、あなたは人類進化の始祖です。自由に飛べるはずです。
・好きなところに行きましょう。おすすめは海です。 少し入ってみてもいいですね。足についた砂はすぐに乾いて落ちますから靴のままでも構いません。
・今見えている海の景色は懐かしいものですか?
・きっと夕焼けが綺麗に見えているはずです。そのまま夜になるまであっという間です。
・どうしてか海の中には入れないんです。砂浜で地平線を眺めているはずです。
・隣に誰がいて欲しいですか?誰に見せたいですか?
・誰も呼ばなくていいです。そこはひとりの世界。あなたの世界です。
その3 もり
・磨き上げられた綺麗な切り株から腰を上げましょう。
・太陽が昇りだし、森の端から光がとどきはじめました。
・あなたを覆っていた靄を脱ぎ捨て、ドレスに着替えます。あなたの性別はどちらでも構いません。
・それまで静かだった鳥たちが歌いだします。あなたがそこにいることが嬉しいと歌っています。
・進む先は暗緑色に生い茂っていますが、あなたを傷つけることはありません。
・木の一本一本に触れながら進みましょう。
・太陽の光を浴びて目覚めていく森や、青い空や川を眺めながら、なんでもいいので言葉を一つ思い浮かべてください。思いつかないひとは「くるみ」でいいです。
・ふと振り返ると、そこにはあなたが作った道が出来ています。その道を辿れば帰れるでしょう。
・森の中にはいろんな動物が住んでいて、あなたが通るたびに声をかけてきます。「おはよう」「こんにちは」「さようなら」そして時には「おめでとう」と。
・やがて木々の隙間から見える空の色が変わり始めます。それはまるで夜明けのようなオレンジです。
・「もうすぐ夜が来るよ」そう誰かの声が聞こえた気がしました。
・あなたは今どこにいるでしょうか?
夢の中にいるあなたへのひとり言
綺麗な生き方をして美しく死にたい、そんな風に誰もが思うでしょう。誰もがみな生きている限り汚れてしまうから、せめて綺麗に生きようと思うんだろう。
僕にとって綺麗に生きるということはたぶん今の自分の感情を理解することだと思う。優しくなるとか誰かを救うとか愛される人になるだとかそんなのはどうでもいい。
どんな人もみんな美しいと思えるような人でありたい、どんな人とも仲良くなれるような人でいたい。そんな風に願うけれどそれはきっと叶わないだろう。世界には異常だと思えるような嫌な人たちがいて、僕の中に日々恨み生ませてくる。苦しい思いをして、悲しい思いを抱えて、それでも続く世界はなんと残酷だろうか。
そんな僕も他人の死には無関心。自分のことじゃないんだからさ、と。けど犬や猫の死には泣いてしまって、だから僕は優しい。人の心や気持ちに敏感で、人の感情が自分の中に入ってくる。僕が映画観て泣いちゃうのはそれが理由。
誰かを助けたい気持ちはみんなにもあるはず。なのに、助けに行ったら救ってあげなくてはいけない、その使命を果たさなくちゃいけない、そう思うからこの世の誰も何もしてあげられない。お金をあげるだとか、何かを直接してあげるだとか、何かを求められてしまうのが怖い。友達のように話を聞いてあげるだけならできるんだけど。
死にたいと思ったことはあんまりない。そこんところはちょっと強くできてるんだと思う。かといって今の人生が素晴らしいとも言えない。ラッキーと思えることはたまにあるけれど、まあたぶん僕の神様は交通事故にでもあって入院してるか死んでしまったんだろう。
人間の寿命は良くできてると思う。諦められない、失いたくない、そう思えるちょうどいい時間。これ以上短ければ、これ以上長ければ、きっとなにも要らなく思うはず。
伝えたいことがあるとすれば、大丈夫ってこと。あなたのことは何にも知らないしこれからも理解してあげることは出来ないかもしれないけど、大丈夫。
本当にお疲れ様。おやすみなさい。
起きたらこの猫の絵を褒めてね。
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