壮にして学べば
図書館からパソコンの入門本をいろいろ借りて来ている日々だ。
きっかけは、担当している毎年ごとのプロジェクトの「やることリスト」をWordのアウトライン機能でまとめておけば便利だと気づいたこと。「アウトライン機能」は、記載事項を本の目次のように階層化するもので、本の執筆の全体構成(目次)などに利用する。
このプロジェクトでは「会場やスタッフをおさえる」「警備・総務など社内各所との打ち合わせ」「会場のレイアウト」「参加者リストの作成」「受付や案内表示作成」「担当各社への連絡」「VTRの作成」「バスと宿の手配」「お手伝いいただく各社さまスタッフのマニュアル」「参加者への事前連絡」「参加者への当日配布プログラム」「プログラムごとの準備」「参加者の班分け」「配布印刷物の編集」という“大項目”があり、それぞれの下に“中項目”と“やること”が並ぶ。アウトライン表示なら「大項目以上」「中項目以上」という表示のレベル分けができて、いちいちWord全体を展開していては煩雑になるばかりだったのがすっきりした。大変快適だ。
「そうか、長年なんとなくやってきたパソコン仕事だが、まだ知らない機能やちょっとした工夫を学べばぐっと楽になるのだな」と気づいた。
パソコン教本はさまざまなものがあるので図書館で目についたものをとにかく借りる。ピンポイントに「これの機能が知りたい」がないので、とにかく網羅的にカバーしている本がいい。
知っている機能も多いし、「こりゃあ、自分の業務では使うことはないなあ」という項目はどんどん読み飛ばす。それでも「あ、なるほど、これをやれば便利になるな」というものが1冊に1個でも2個でもあればしめたものだ。
「もっと若いうちに知っていればよかったのに」「いまさら知っても、再雇用期間はどうせあと4年半」という気持ちもないではない。
それでも「新しいことを知る」と「新しいことを学ぶ意欲」は大切だ。それだけで人生が活性化する。
佐藤一斎「言志四録」の名言を思い出す。
「少にして学べば壮にして為すこと有り。壮にして学べば老いて衰えず。 老いて学べば死して朽ちず。」
(24/6/9)