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“失言”はウケ狙いから
またやった。政治家の失言騒動だ。
和歌山で応援演説中だった岸田首相が襲撃された当日の対応について、警察を担当する谷国家公安委員長が「さあうな丼を食べようとした時に電話があった。うな丼はしっかり食べました」と発言、野党が更迭を要求した。
くだらねえ。
確かに、首相襲撃について担当大臣が述べる内容としては緊張感に欠けるだろう。しかし「うな丼大臣」というゴロの良いキャッチまで作って、あたかも鬼の首でも獲ったかのように騒ぎたてるようなことなのか。「これだから野党さんは」と思っている国民も多いぞ。
それにしても、言葉の軽い政治家がいまだにこれだけ多いことにもうんざりする。
“失言”のほとんどはパーティーや会合でのあいさつで飛び出す。国会答弁や記者会見ではない。
国会議員、それも大臣サマが来るとなったら主催者側も「ひとことしゃべらせにゃ、まずいよね」とマイクの前に立たせる。すると政治家たる者、「一発楽しいギャグでもカマして座を盛り上げてやらねばならない」と自動的にサービス精神を発揮して、アトサキを熟考することもせずにくだらないことをしゃべるのだ。
その気持ちは、わかる。
滅多にないことだが、私のような者でも、忘年会などで順番にしゃべらされる際には、芸人や政治家でもないのに「なにかおもしろいことを言わねばなるまい」と考えているのだから。
しかしこれだけ似たような事案が続いているのだ、少しは学習してくれ。こうした会合にいるマスコミは、その会合自体を取材するというよりも、そういう発言が出ることを警戒してやってくるのだ。
件の谷大臣がさらにダメなのは、翌日の?釈明だ。
「食事は、いずれにしてもしなきゃいけないと思う」との釈明だが、「飯を食うな」と言われているのではない。緊急事態への対応を紹介する際にそんな軽口を叩くという緊張感のなさが問題なのだ。
ことの本質をまるで理解していない。
(23/4/30)