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綿谷真歩
2018年7月15日 17:44
はじまりはいつもあの日の丘の上朽ちぬ緑に朽ちぬ歌声往けと押す誰そ彼ならば今此処にたとえば夕陽おまえは往くか暮れる街過ぎゆく者に過ぎゆく日誰も己の瞳は見えぬと誄文も土に彫っては読めないとけれどはじめに埋めた真実何処へなど問うなこの空ほら今にわが足を見ろ何処へでも往く螺旋すら今は愛しく廻り出す歌え流転と永久の旋律あの日見た空といつしか踊るため赤い記憶に羽は与えず犠牲ならひと
2018年5月2日 21:55
さだめと踊る者に戻らない灯歩みに声、声に名、名に歌をその青空には褪せぬ丘フキュウの影不自由、ただひとり自由の理解者よ反時計すら回転盤朝と歌うか、朝まで歌うか空水光、虹の架け方我ら、彼の追い風のために息継ぎの海背に飼う朝焼け頂より逆光踊れ歌の子、歩め人の子、登れ咆哮毟れないのは見えない羽骨の感触いのちの引き金彼は誰の甲羅空映しの目斜陽が見透かしたすべて