MIT、電池切れのない世界を可能に (The Futurologist 1/30/19)
電池切れのない世界を可能にする新技術、宇宙旅行の知られざるリスクを紹介します。
未来を予測する学問「未来学(futurology)」、グローバル課題、未来技術に関するタイムリーで重要な話題を掲載します。
MIT、電池不要の世界を可能にする新技術を開発
日本もこの数年でWiFiを利用できる店が随分と増えた。
これでネット環境に困ることはないが、いざネットに繋ごうと思ったらデバイスの電池がないなんて経験をした人も少なくないはずだ。
新たに発表されたMITの研究は、そんな問題を解消するかもしれない。
この度MITは、マイクロ波を直流電流に整流変換するアンテナ「レクテナ」を開発した。
レクテナ自体は際立って新しい技術ではないが、今回新たに開発されたレクテナにはいくつかの特徴がある。
一つは、デバイスの柔軟性が高いこと。現在ぐにゃりと折りたためるスマホが話題になっているが、こうしたデバイスへの応用が可能になる。
そして何より重要なのは、比較的安いコストで大量生産が可能である点だ。
今後あらゆるものがIoT化された時の課題に、必ず電力の問題が発生する。
例えば橋やビルなど巨大な建造物がスマート化された時、従来の方法で電力を供給するよりも、このレクテナを使ってWiFi信号を電力に変換した方が効率的に充電が可能になるかもしれない。
現在研究チームは、さらなる複雑なシステムを構築し、実用化を目指している。
電池切れに困らない世界は、そう遠くないのかもしれない。
参照
免疫力激減: 宇宙旅行の語られざるリスク
アリゾナ大学による最新研究が、あまり語られない宇宙飛行のリスクを明らかにした。
免疫力の激減である。
研究によれば、90日間の宇宙滞在によって、体内のナチュラルキラー細胞がウィルスやガン細胞と闘う能力が低下し、白血病を克服できる確率が半減するという。
研究チームは、微重力、ストレス、放射能などがどれだけ寄与しているか継続して調べる予定だという。
ロケットや宇宙技術が進化しても、病気に対する脆弱性が上がるようでは宇宙旅行に未来はない。
さらなる研究の発展が期待される。
参照
今日の言葉
「ウーパールーパーに再生できないボディーパーツを見つけるのは難しい」
-Randal Vossa (UK Spinal Cord and Brain Injury Research Center)
この度ケンタッキー大が、ウーパールーパーのDNA配列アセンブリに成功した。
動物のDNA配列アセンブリとしては、世界最大のものになる。
ウーパールーパーは、他の種と比べて圧倒的な四肢、脊髄、尻尾、眼、脳を再生する能力を持つ(種類による)。
さらに研究が進めば、人間の再生にも応用できるかもしれない。
第二次ウーパールーパーブーム到来か?
筆者
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