異星言語

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※ネタです。

「寒くなってきたねー。」
「ねー。うちの星もそろそろ冬で・・・。」
「宇宙人さんの所、四季が無いじゃないですかぁ!」
「あ、そっか!地球に長く居すぎたかな?なぁんて・・・。」

「ここ日本に長く居すぎたからじゃないですかね。四季の話だと。」

「あっ!それはね、グローバルじゃない!ねー?」
「うんうん、店長さんの言う通りですよ。グローバルな視点で捉えると、我々は地球にいる訳で・・・。」
「もっと言うと、宇宙の中の地球にいて・・・。」
「さながらそれは、宇宙船宇宙号の様な・・・。」

「ならないですね。そして宇宙船がこの宇宙なら、宇宙そのものが宇宙船と言う事に・・・まぁいいや・・・。そんな事より、宇宙人さんはそろそろ帰省の準備を始めなくちゃいけないんじゃないですか?」

「おっとぉ、そう来ますかぁ。地球人独特の?」
「帰省ラッシュってやつですね。新幹線にギュウギュウに詰められて。」
「何時間も渋滞にはまって。」
「ラジオを聴きながら『全然動かねぇなぁ・・・。』と呟く恒例の・・・。」

「日本だけですね。それは日本だけですよ。多分。」

「そうじゃないかもしれないけど、言えないね。日本しか知らないからね。私達。」
「ね。宇宙人も日本しか知らないんで。これってグローバルなんですかね?」
「良いんじゃない?グローバルって事で。宇宙にいるし。」
「ですねぇ。」

「まぁ、日本しか知らないのはそうですしねぇ・・・。そうだ、宇宙人さんの星の事聞かせてくださいよ。グローバルになるんじゃないですか?それで私達も。」

「そうだねぇ!ワールドワイドよりもワイドな、コズミックワイドな視点を持てるね。聞かせてよ。」
「えー、でも特に話す事も・・・そうだなぁ。うちの星もいくつかの国に分かれててですね?」
「そうなんだ。一緒だね。」
「ですです。それでいつも戦ってるんですけどね。国同士でお互いに。別にそれ以外は変わった事も無く・・・。」

「・・・いつも戦ってるんですか?」

「え?そうですね。あれ?地球でもそうですよね?規模は小さくなりますけど。」
「うん、まぁ・・・うん・・・。そう・・・だね・・・。ごめんね、知らなかったとは言え・・・。」
「どうしたんですか?店長さん。彼もおかしいし。いつもプレイしてるじゃないですか。ここで。」

「え?戦いってそういう・・・。」

「ですよ。MTGとか、あとスポーツらしきものとか。終わったら皆で記念撮影して別れるんですけどね。あれ?それ以外にあるんですか?」
「・・・戦いを指す言葉って、宇宙人さんの所ではそれしかないの?」
「はい。プレイだけですね。地球人はプレイを話すのに幾つも言葉を使い分けるんだなぁと、思っていた次第で・・・。」

「・・・争いとかは・・・。」

「あー、知らないですね。その言葉。何ですか?それは?」
「・・・写真見せてよ!その時の!」
「あっ!良いですよぉ・・・これですっ!」
「あ、みんないい顔してるね!」
「艶がいいでしょう?この辺の・・・。」

「私にも見せてくださいよ・・・。やっぱり修正しまくってるんですね、宇宙人さんの星でも・・・。」

「「そんなでもなくない?」」


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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