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1/fのゆらぎにリラクゼーション効果があることを科学は解明できるか?

少し前に【思考実験】最期の10分、何をする? というNOTEで自分の価値観は ”声” に根差していると言っていました。特に、男性ならば情熱大陸のナレーションや任天堂のCMでおなじみの窪田等さんの美声が好きだと挙げていましたね。

窪田等 朗読『蜜柑』作:芥川龍之介(https://www.youtube.com/watch?v=ignPbiUcHLk)

女性であればカービィでおなじみ(?)の大本眞基子さんを挙げます。

ミッドナイト・レーゼ#016 「よだかの星」作:宮沢賢治 DJ:大本眞基子(https://www.youtube.com/watch?v=OdtZUY_S5qc&t=2s)

大本さんの声は、人にリラクゼーション効果をもたらす特別な声質「1/fのゆらぎ」を持っています。ASMRの中に、また別のASMR成分が秘められているイメージですね。ちなみに、1/fのゆらぎは日常生活の中にこっそりと隠れていて、ろうそくの炎の揺れや電車が走っている時の振動、小川のせせらぐ音、木漏れ日や蛍の光り方などに含まれています。これらに共通しているのは、振動や音(声)や光などのあらゆる波のスペクトルの中に1/fのゆらぎが存在していることです。人はそれらをほぼ無意識的に体で感じとると、ほっとした気持ちになったり、眠たくなったりするのです。

自分が興味を持っているのは「1/fのゆらぎを感じたら人がリラックスする現象を科学で解明できるのだろうか?」ということです。人がリラックスしていることを知る方法はもう既にあって、脳から発せられるアルファ波と呼ばれる脳波の割合が増えればリラックス状態にあるということが経験的に分かっています。「ならば、アルファ波の増減を見れば一目瞭然じゃないか?」と言いたいところなんですが、Wikipediaによるとアルファ波が発生するメカニズムがまだ解明されていないので、それだけだと証明したことにはならないんです。つまりは、アルファ波がリラクゼーションに関係するということを科学的な証拠でもってしっかりと裏付けする必要があるわけです。

脳波の出所をたどっていくと、脳の中の視床という部位に行き着きます。この視床は脳波のリズムの生成を司っていて、覚醒や睡眠状態、意識レベルによって様々に変化しているそうです。自分はこんな風に考えました。

体のいずれかの感覚器官が1/fのゆらぎを含んだ波を感じると、その情報が保持された電気信号へと翻訳されて視床に伝わるはず。そうすると、それを視床が「1/fのゆらぎを検出。体をリラックスモードへと移行、アルファ波を増やします」という風に読み取ることでリラクゼーション効果が誘発されているのではないか?と予想しました。

水面の波紋同士が干渉しあう感じといいますか、中学理科で習う音叉の共鳴の電気バージョンみたいなものかな?と思ったのがこの発想の源です。でも、それと同時に人体はそう単純にできてはいないだろうっていう偏見もあるので、実際に実験でそれを確かめることができればいいのになぁと思います。加速的に進歩し続ける時代から多大なストレスを受けている現代人と、そのまた未来を生きる人々にとって、リラクゼーションはますます必要とされるものになるでしょうからね。

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はる筆線屋
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