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9/26開催「グローバル化・デジタル化が進むコンテンツビジネス、日本の機会と挑戦」イベント、出版パート概要固まる!

9月26日(木)、本屋B&Bで『クリエイティブ・ジャパン戦略』刊行記念イベント「グローバル化・デジタル化が進むコンテンツビジネス、日本の機会と挑戦」が開催されます。

このイベントでは、同書の編著者河島伸子氏(同志社大学教授)・中村伊知哉氏(情報経営イノベーション専門職大学(iU)学長)・徳力基彦氏(noteプロデューサー)という、この分野での研究業績・発信で多大な実績があるお三方に加え、出版元:白桃書房の担当編集者寺島が登壇し、コンテンツビジネスの1分野である出版業界についてお話しします。

お話しする内容が概ね固まったということで、イベントお申し込みページに掲載した概要から、もう少し具体的な内容をご紹介します。
(以下、寺島からのコメント)


最初に、日本の出版における取次の意義と現状の課題をお話しします。取次は、大部分の出版物の流通において問屋機能を果たしていますが、その経営が厳しくなってきていることが日経などでも報じられています。
取次はしばしば業界で悪者にされることが多かったのですが、実際は豊かな出版文化の創出に貢献してきました。

また小社は、研究者が著者となって、研究者や大学生を主たる読者向けとして出版する学術出版をメインにしていますが、以前のようには売れなくなってきました。学術書の出版の困難は出版業界だけの問題ではなく、学術界の影響も受けています。ちなみに小社からは、現在の学術界の問題を扱っている本として、下記2点が良く動きました。
『経営学の危機』(M. アルヴェッソン他著・佐藤郁哉訳、2023年)
『リサーチ・クエスチョンの作り方と育て方』(D. トゥーリッシュ著・佐藤郁哉訳、2022年)

以上、あまり明るくないお話でした。ここからは、出版業界の新たな取り組みです。

出版社は著作者から著作権の許諾を得て本を出版しています。この、より汎用的な概念として「ライツビジネス」という考え方があり、そのいくつかの事例をご紹介します。

一つはマンガの配信で、単に紙のマンガを電子化・配信するだけでなくスマホというデバイスの特性を活かした新しいマンガの形式が生まれてきています。

また、日本の本の海外での翻訳出版も広がってきています。マンガのアプリは、テクノロジーでそれを容易にしている好例ですが、さらに指摘したいのは、近隣のアジア諸国が日本の版権を買って翻訳出版しているケースで、グローバル化の一つの現われと言えます。

『クリエイティブ・ジャパン戦略』では、文化産業をいかに活性化していくかというだけでなく、政策的に文化をいかに振興していくかということも議論しています。出版業界では、近年、地方で公設の書店がいくつか運営されるようになってきましたので、その事例をご紹介します。

盛り込みすぎのきらいがあり、ここでご紹介した話題を当日、すべてお話ししきれないかも知れませんが、このような話題をお聞きになりたいというようなことがありましたら、prあっとhakutou.co.jp(メールの際にはあっとを@にしてください)宛にご連絡ください。
または、当日ご質問いただければと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。


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