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敦賀2号機「不合格」の影響と、退陣する岸田政権のエネルギー政策への評価─エネルギー・トランジションをめぐる2024年7〜8月の動き
はじめに 2024年7〜8月にも、エネルギー・トランジションをめぐって、注目すべき二つの動きがあった。 一つは、原子力規制委員会が、日本原子力発電(日本原電)の敦賀発電所2号機について、新規制基準に照らして「不合格」だとする方向性を打ち出したことである。 もう一つは、岸田文雄首相が、24年9月をもって退陣すると表明したことであり、この政権は菅政権に続き、原子力政策の「転換」やGX(グリーントランスフォーメーション)の推進に取り組んできた。 本稿では、この2点について
エネルギー・トランジションをめぐる2023年10月〜2024年3月の動き─GXに取り組む企業や地域の実際:GXの進展と次世代燃料の具体化(2「下」)
はじめに 『エネルギー・トランジション:2050年カーボンニュートラル実現への道』の原稿を白桃書房に提出したのは2023年10月のことであり、本書には、2023年9月末までの事実がカバーされている。その後、校正、印刷、製本、配本などの手続きを経て、本書は、2024年4月に刊行されることになった。 この半年のあいだにも、エネルギー・トランジションをめぐっては、いろいろな動きがあった。2023年10月〜2024年3月のエネルギー・トランジションをめぐる動きのなかから、特に重要