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お気楽ひとり旅

 8月猛暑のさなか、日本三大庭園の一つ、偕楽園に行ってきた。多くの人は2月の梅の時期に行くのだろうが、せっかく夏休みなのだから、あまり人のいないであろうこの時期、偕楽園の成り立ちを見に行ってこようと思い、ひたすら北関東道・東北道を車で2時間あまり走り続けた。
 汗をかきかき、100段近い階段を登って、頑張って常盤神社へお参り。
その後、松の並木をくぐりながらひと気のない梅林を進み、好文亭に到着。
 偕楽園を創設した徳川斉昭は、この好文亭に文人墨客のほか、家臣や庶民のお年寄りを招いたと説明書きにあった。そうか・・・。お年寄りの集いの場所をこの時代に作った人がいたんだな…とちょっと驚いた。
1階の「カフェ」におられた女性が、「3階まで階段を登っていくと、涼しくて見晴らしがいいですよ」と教えてくださったので、狭い階段を登って3階「楽寿楼」へ。
その時の見学者は私一人でほぼ貸し切り状態だったので、のんびりと偕楽園や千羽湖の美しい景色を眺めることができた。「わあ!!本当に涼しい!」好文亭の「好文」は「学問を好む梅」という意味のようだ。

茨城県ホームページより

その後、1時間以上運転して笠間まで行った。「茨城県陶芸美術館」で伝統工芸の陶器を鑑賞した。歴代の人間国宝作品を身近に鑑賞することができて、無計画な旅にしては得るものが多かった。
 水戸のホテルに一泊して、翌日はもう一つ庭園を目指した。常陸太田市の西山御殿(徳川光圀が理想郷とした山)である。なるほど、“世俗から離れた理想郷”と言われる、自然豊かな名勝だ。
猛暑のせいもあってか、訪れる人も少なかった。
「西山の里・桃源」で食事した後、少し山を歩いて、「晏如(あんじょ)庵(あん)」に行ってみた。
時間は午後2時半。晏如庵は午前10時半から午後3時までお抹茶がいただけるとあったので、どんなお茶室なのか見たくて行ってみた。「心の安らぎと、歴史の余韻を堪能してもらう場としてつくられた、癒しの空間」という説明通り緑に囲まれた美しいお茶室だった。おいしいお抹茶と和菓子をいただき、“非日常”を体感することができた。

晏如庵を撮りました。

 帰りは大洗の水族館に行ってみた。家族連れで混んでいたが、いわしの群れや、サメ、タコ、美しい熱帯魚たちをゆっくり見て、自分も海の中で遊泳しているかのような感覚に陥った。
 帰りはまた高速を長時間運転してちょっと疲れたが、やっぱり、「旅っていいなあ・・・」と改めて感じた二日間だった。

「観光いばらき」より


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