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元気でいられること

「(年の割に)いつも元気ね!」と、よく人から言われる。
おかげさまで、家事も介護もパートの仕事もしているけれど、結構楽しく生きている。
もしかしたら、毎朝の気功のおかげかもしれない。ゆっくりと手足を動かしていくと、自然と一体化していくような気持ちになれる。

「わたしが元気なのは、気功のおかげかも・・・。」と言うと、多くの場合、「気功って体操みたいなもの?」とか、「呼吸法ですか?」などと聞かれる。
気功は「体操」とも違うし、「呼吸法」でもない。
「こころと身体の全部をリラックスさせるものが気功です。身体と心のバランスを調整し、心身の健康状態をもっと良くする方法です。もちろん呼吸の仕方も大切ですが、そこに意識を置きすぎないのが気功なんですよ・・・」
などと一人前に答えている。
気功は中国流の心身を修練する方法で、「調心・調息・調身」の3つが基本である。意識・呼吸・身体の形を調整し、心身の健康を向上させる。
 また、気功法の形で分けると、静坐を中心とする「静功」と筋肉を鍛え、身体内にある経絡の通りを良くして気血の流れを促す「動功」との2つがある。
 よく知られている「太極拳」なども「動功」の一つだが、わたしが習った気功は、すべてゆっくりした動きで、高齢者にも無理がない。
気功の大きな特色は「すべての物事には陰陽の両面がある。」という中国古代思想に基づく考え方である。
たとえば、正と反、善と悪、裏と表、苦と楽などなど。双方はつながっていて、決して分けることができないのだ。
「静功」と「動功」も陰と陽の関係である。
 人体にも陰陽があり、このバランスが崩れると病気になると言われている。
 55歳の時、癌になってしまった。乳がんのステージⅢだった。抗がん治療で水を飲んでも吐いた。「物が食べられない」と言うのが一番キツかった。
なんとか「食べたい!」一心でいろんな本を取り寄せて読みまくった。
そこで、「気功」にたどりついた。
数十冊の気功の本を読み、「これだ!」と納得できる気功に出会えた。
「気功ーその思想と実践」寥 赤虹 寥 赤陽 著  春秋社」

2年間、毎月一、二回は横浜の寥 赤陽(りょう せきよう)先生のところに通った。
気功を学ぶうちに、「気」という生命エネルギーは、人体は言うに及ばず、植物も動物も自然も含む、この宇宙全体に流れているものなのだということを知ったのである。
 この地球上に生きるすべてのものは互いに関連している。
つながっていて、決して単独で生きることはできないのである。良きにつけ悪しきにつけお互いに影響しあっているのだ。

気功の目的は”修徳”。
  最近では、一瞬「イラッ」ときても、「まずは丹田だ」と自分に言い聞かせて、意識を丹田に持ってこられるようになってきた。
 予期せぬ事態が起こっても、割と冷静に対処できるようになってきたように思う。
 ストレス社会といわれる現代にこそ気功は有効なのではないだろうか。
  経済にかかわること、人間関係、環境問題・・・今、多くの人々が悩みを抱えている。それがひいては健康問題にも関わってくる。そのせいか、医学が進歩しても相変わらず医療費は年々増えていく。
そんな今だからこそ、自分自身でお金もかけずに心身を健康にしていく気功はお勧めだ。
「気功法指導士」の資格もとり、地域のお年寄り(自分もそうだけど)からの要望もちらほら出てきた。今の仕事を辞めたら公民館などで無料で気功教室をやってみようかな、とも思っている。
 どんなときも海のように穏やかな心境で、太陽のように明るい笑顔でいられたらいいな。
気功をしている時だけでなく、顔を洗っている時、ご飯の用意をしている時、仕事をしている時、義母の介護をしている時などなど、日常すべてにおいてこの「気功」が身についたら悩みはなくなるだろう。


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