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悩む人の話を聞く

 昨日、3ヵ月ぶりに義母を介護する友人と会った。
 夫を亡くし、その母である93歳のお母さんを毎日一人で介護する友人。
 ケアマネージャーさんや月2回の訪問介護に来てくださる看護師さんに助けられて何とか頑張っているという。
 以前読んだ、「精神科医が教える 聴く技術」 高橋 和巳著
(ちくま新書)を思い出しながら、ひたすら彼女の話を聞く。
例えば、「1.黙って聞く」
良かれと思ってアドバイスせずに、ひたすら彼女の話を聞く。
「黙って聞いてもらって初めて日常生活から離れて自由に自分を話せるようになる」
そして「2.賛成して聞く:ここの場では何を話しても許されると安心して」話せる。
「3.感情を聴く」「4.葛藤を聴く:悩みを生み出している源である心の葛藤そのものに向き合えるようになる」
 
 この本で、最も記憶に残ったのは、
「自己組織化(物理学の概念):より普遍的な秩序を見つけていく自然界の力」という考え方。
「より普遍的な秩序:DNAで言えばこの地球によりよく適応して生きていく力を高めること。」
「カウンセリングで何お気兼ねもなく自由に自分を語れるようになると、『自己組織化』が自動的に始まります。」

 私はカウンセラーではないので、「友だちの話を聞く」だけなのだが、この本を読んで、人が安心して日々の悩みを話せることがどれだけ重要なのか考えるようになった。ものすごく勉強になる本で、読み終えるのに4時間くらいかかったが、悩んでいる人の話を聞くときにはいつも読み直す。

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