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思わずクスッと笑みがこぼれる、高円宮が夫婦で集めた根付 @東京国立博物館

東京国立博物館トーハクの根付コレクションの一翼を担っているのが「高円宮コレクション」です。同コレクションは、昨年(2022年)の年末の一時期に、平成館の一室に集めて展示されていました。

そんな「高円宮コレクション」が、定位置である本館2階の「高円宮コレクション室」に戻ってきました。今回展示されている50個は、2023年3月19日まで見られます

本館を入って正面の大きな階段を登ったところにあります

根付(ねつけ、ねづけ)とは、日本の江戸時代に使われた留め具です。煙草入れや印籠、巾着や小型の革製鞄(お金、食べ物、筆記用具、薬、煙草など小間物を入れた)、矢立などを紐で帯から吊るし持ち歩くときに用いた。(Wikipediaより)

(たぶん)『河童』佐田澄(寿美)作 平成6年(1994)
『水を撒く少女』小林仙歩作 昭和49年(1974)
(たぶん)『兎』阪井正美作 平成5年(1993)
(たぶん)『たぬき』山田洋治作 平成2年(1990)
『猛暑』後藤雅峯作 平成4年(1992)

上の写真の最後の『猛暑』などは、体から汗が吹き出していて、扇子でパタパタと扇いでいる感じがリアルです。「あっちぃいなぁ」と言っているのが聞こえてきそうじゃないですか。

高円宮たかまどのみやコレクション』は、宮殿下が妃殿下(奥さん)と集めた根付です。

先日の平成館での特集展示では、宮殿下がインタビューされている動画が流れていて、その時に言っていたのが「もともと妃殿下が集めていた」ということです。それを見た宮殿下が「おっ、いいねぇ」ってなって、一緒に集めるようになったと、おっしゃっていました(←もちろん実際の言葉遣いは、全く異なります)。

そんなこともあってか、同コレクションは、すごく精緻な作りに唸らされつつ、見ていると思わずクスッと笑ってしまうような、ユーモアに溢れた根付が多いです。洒落が効いている、とでも言うんでしょうか。今回行った時は、それなりに人が入っていましたが、いつもは、めったに人が見にこない印象があります(勘違いかも……)。展示品をゆっくりと眺められる、穴場スポットなので、おすすめです。

また、お隣の貴賓室……現在は『鳳輦ほうれん』が展示されています……は、立入禁止です。でも、その貴賓室と同じか同様の壁紙やドアノブが使われている「高円宮コレクション室」は出入り自由です。東京国立博物館が建設された当時(?)の雰囲気が色濃く残っている、趣のある部屋なので、インテリア好きの人にも、おすすめの部屋なんです。

壁紙がオシャレ
丸っこいドアノブが、思わず触りたくなりますし、前方後円墳形の鍵穴がいい感じです

<関連note>
トーハクの根付の展示については、本館2階の「高円宮コレクション室」の隣の「浮世絵の部屋」にも、常時20〜30個が展示されています。また今週いっぱい(2023年1月22日)は、本館1階で『根付 郷コレクション』が一挙公開されているので、そちらも回ってみると良いでしょう。


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かわかわ
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