俳句 暮の秋
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暦の上では、もうすぐ立冬(11/7頃)。
今日は半袖姿の人を多く見かけ、
時候とは大分ずれた感じのこの頃です。
俳句を作りました。
今回は三句です。詩を添えました。
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耳響く 葉を踏む音や 暮の秋
秋曇 蛙声響くや 足早め
川跳ねて 魚群れるや 秋時雨
詩
萱が刈られて
きれいになった散歩道
刈られた草の残り香が
僕の胸奥に深く染み
何度も息を深く吸う
道に残る落ち葉を踏めば
葉音が耳に心地よい
秋曇りの夕暮れを
蛙の声が群れて響き
川辺に跳ねる魚の群れ
秋の時雨の匂いを感じ
足早に家路を急いだ
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時候は以下の通りです。
・暮の秋
秋がまさに果てようとする意。
季語は以下の通りです。
・秋曇(あきぐもり)
秋の曇りがちの天候をいう。
・秋時雨(あきしぐれ)
晩秋に降る時雨のことで、
うら寂しさが漂う。
角川文庫 俳句歳時記 秋