ウズベキスタンのお爺さんたち
フリマサイトで箱庭用品を集めるのが好きだ。
先日、日本の遮光器土偶のようなものをイメージして「土偶」と検索していたら、ウズベキスタンのおじいさんたちに出会った。なんと良いたたずまいの皆さん!と一目で気に入ったので購入した。
このような手作り感のあるものたちが箱庭の棚に加わると、イメージが掻き立てられる。これも、かの地でだれかの手によってつくられたものなのだな、どんな人が土をこね、どんな人たちが形を作り、どんな人たちが色を塗ったのだろう、と思いをはせる。
あたまの中に、工場の風景を思い浮かべたりする。そして、そこで働く人たちが一日の作業を終え、家に帰った後の時間はどんな風だろうか、などと空想したりする。
また、フリマサイトで購入する、というのもさらにいいのだ。
なぜなら、そこで売り買いされる品物は、誰かが心惹かれ、一度購入したものが多いから。
誰かの心をつかみ、運ばれてきた経験があるものたちには、愛され、大事にされた記憶も刻まれているような気がする。
さて、ウズベキスタンから来たお爺さんたち。
お爺さんといえば、ユング心理学でいう、「老賢者」。元型の一つである。積み重ねた経験からくる知恵や理性を持った存在。
うちにやってきたお爺さんたちの個性的な表情を見ていると、「賢者?」と笑ってしまいそうな顔立ちの人たちもいる。それもいい。賢さもいろいろなんだ。
こうやって、少しずつ、箱庭の登場人物たちを集めていくのが今の私の楽しみだ。