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書籍レビュー『はじめてのSEO』
『人間と検索ロボット、どちらにもわかりやすい記事を』
マーケティングの手法としてデジタルマーケティングが一般化して久しい。
4大マスメディア(テレビ、ラジオ、雑誌、新聞)を使った広告展開は多額の費用が必要なため、中小企業や個人事業主には手が出ないことが多かったが、デジタルマーケティングではこうした資金力がない企業でもやり方次第で一定の効果を出すことができる。
デジタルマーケティングの手法にも様々な潮流があり、最もよく知られているデジタル広告(Google広告などのリスティング広告)は、ニーズが顕在化した見込み顧客を獲得するのには最適である。
一方で多くの人がデジタル広告を利用するようになると、人気のキーワードは広告単価が高騰してしまう。
そうした流れの中で、潜在顧客を獲得するための手法として注目を集めているのがブログなどのオウンドメディア運営とSEO(検索エンジン最適化)である。
本書ではSEOに初めて取り組む人向けに、各種用語の解説から記事の書き方、また便利な無料ツールなどを細かく実務レベルで紹介している。
SEOに関する情報はインターネット上にも多くあるが、書籍としてまとめて読み、学習できる点は役に立った。
特に私が読んで勉強になったのは共起関係の言葉の利用方法である。
類義語でどちらの言葉を使うか、自分の感覚で決めていたが今後はGoogleトレンド、Googleサジェスト等のデータを元に選択したいと思う。
また、SEOの基本は記事を読んでくれる人間と、評価する検索ロボットの両方にとって読みやすい記事を作成することであるという著者の主張も非常に分かりやすかった。
これから無料サービスでブログを作りたい、もしくはブログを運営しているが記事を書いているだけという方にピッタリだと思う。
一方でWordPressでサイトを作っているような方にはちょっと初歩的すぎるかもしれない。