続・点字のメメメ(点字のはなし(30))

以前、「点字のメメメ」という記事を書きました。
今日はその補足です。

前の記事の中で私は、通称「メで消す」「メの字消し」をご紹介しました。
例えば「せんメメメたー」という修正の仕方です。

> 点字で「せんメメメたー」と書いてあれば、「せんたー」と読むわけです。
> 墨字(普通文字)も、文字の上から二本線が引いてあれば、
> その部分を読みませんよね。それと同じです。

ただ、そもそも「メメメ」は正式ルールではないのですから、
「こうしなければ」という決まりもありません。
とはいえ…むしろ、だからこそ、『わかりやすく・読みやすくする工夫』をした方が良いと思います。

例えば、「9がつ ついたち」と書こうとして、
「9がつ ついは」と書いてしまったとします。
そして、メメメを使って直すことにしたとします。

間違えた「は」を消すために「メメメ」を書くと、下の画像のようになります。

<点字で 9がつ ついメメメたち と書いた図>

「ついメメメたち」。
もちろんこれでも良いのですが、
「ついたち」という一連の言葉を分断する事になるので、
少し読みにくいのではないでしょうか。

それより少し読みやすいのが、次の直し方です。
書いてしまった「ついは」を丸ごと、つぶすというか、上からかぶせるように、メメメを書きます。

<点字で 9がつ メメメついたち と書いた図>

「メメメついたち」。
どうでしょうか?「ついメメメたち」よりは、読みやすいかも。

更に『読みやすさ』を配慮するのであれば、
「ついは」をつぶしたうえで、1マスあけてから、改めて書き直します。

<点字で 9がつ メメメ ついたち と書いた図>

「メメメ ついたち」。
恐らく、これが一番読みやすいのではないでしょうか。

あ・は・きの国家試験でも、最近は、このように、
「メメメ…の後、1マスあける」
という書き方を推奨しています。

それにしても…
やっぱりローカルルールなんですよね。
そろそろ、メメメも点字の正式ルールに格上げされても良いような…。
何らかのルールを、はっきり決めた方が良いような気がします。
なんて メメメ 思う メメメメ 今日この頃。

by くろうーろん

※こちらは過去にssブログ(2017-10-04 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。