点字の「およその数」(点字のはなし(22))
今日は、「教則本に載っているけど、みんなやらない書き方」をご紹介します。
というか、逆に、「みんながやっている、教則本には載っていない書き方」のご紹介ですね。
それは「およその数」の書き方です。
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およその数とは、「にさんかい」や「しごにち」のように、
連続した二つの数字で表現される、大体の数のことです。
墨字(普通字)の場合、「にさんかい」なら、
2と3の間に読点を入れて、「2、3回」と書いたり、
波線を入れて「2~3回」と書いたりしますね。
中点を使って、「2・3回」と書くこともあると思います。
一方、点字のルールでは、「にさんかい」は、
「数符 い 数符 う か い」と書くことになっています。
読点も、波線も、中点も使いません。二つの数字の間をあけずに、続けて書きます。
間に数符が入るので、「にじゅうさんかい」と間違えることはありません。
22、3回(にじゅうにさんかい)ならば、
「数符 い い 数符 う か い」。
2~30回(にさんじっかい)ならば、
「数符 い 数符 う ろ か い」
と書きます。
ルール上は、上のように書くのが「正解」です。
が、独特な書き方なので、抵抗を感じる方が多いようです。
そのためか、墨字(普通字)と同じように、
読点を使って書いたり、波線を使って書いたりする方が、圧倒的に多いです。
パソコンでの点訳は、原文を逐一点字に変換するので、おおむね、上の三角印付きの書き方になると思います。
ということは、ルール通りに点訳したいなら、パソコンで変換したあとに、「およその数」の部分だけ、手入力し直さなければなりませんが…。
面倒ですよね?
私は、△の書き方は許容範囲だと思います。
正直なところ、ルール通りの書き方を見たことが無く、△の書き方ばかり見かけるからです。
もはや、ローカルなルールではないのでは…?
こうなると、むしろルールを現実に近づけるべき…なのかも…?
by くろうーろん
※こちらは過去にssブログ(2015-02-06 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。