点字の「へふむ」?(点字のはなし(26))
点字器を持っている方は、へふむ と書いてみてください。
ほら、何か見えてきませんか…?
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いわゆる「ローカル・ルール」の点字をご紹介しましょう。
それは「へふむ」です。
ただし、当センター独自の超・超ローカルだと思いますので、使用時にはご注意を。
試験の出題形式に、「穴埋め問題」というものがあります。
墨字(普通字)では、かっこや四角い空欄で表現します。
例えば、「しりょく何々」の「何々にあてはまるのは?」という場合、
点字であれば、
しりょく(ア)
…と書いて、アに何があてはまるか?と尋ねます。
または、
しりょく ア.空欄記号
…と書いて、空欄に何があてはまるか?と尋ねます。
空欄記号(符号)とは、4マス使って、四角形を表現したものです。
1マス目 4、5、6 の点
2マス目 1、3、4、6 の点
3マス目 1、3、4、6 の点
4マス目 1、2、3 の点
さて、点字を書く時は、様々な配慮が必要ですが、
その中に「なるべくコンパクトに納まるように書く」という考え方があります。
その考えでいけば、空欄の記号を、4マスよりも少なく出来ないか?と考える人がいてもおかしくありません。
「へふむ」は、その考えから編み出された書き方です。
つまり、とってもローカル…。超ローカル…。
しりょく あ.へふむ
…と書くと、確かに、空欄記号と同じように四角形に見えます…が。
でもこれって、「へふむ」ですよね?
点字使用者は、普通に「へふむ」と読んでしまいますよね?
恐らく、「あのー、何かこれ、へふむって書いてあるんですけど?」と言いますよね?
ですから、あらかじめ、「ヘフムは、空欄記号のかわりです。」と伝えておかなければなりません。
面倒ですか…?ですよね。
ローカルすぎましたね。
by くろうーろん
※こちらは過去にssブログ(2016-03-04 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。