点字のハイフン(電話番号など)(点字のはなし(21))
今日ご紹介するのは、「ハイフン」について。
住所や電話番号で使います。
墨字(普通字)だと「マイナス記号」を使うこともあります。
見た目が似ているからですよね。
‐ ←全角のハイフン
- ←全角のマイナス
一方、点字では、ハイフンとマイナスは同じ記号です。
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点字には、
「数学や英語の記号類を、日本語の文章内では使わない」
というルールがあるのですが、そうはいっても、
普通に文章の中で使いたくなることはあります。
例えば、電話番号です。
墨字(普通字)では、ハイフンまたはマイナスを使って、
012-345-6789 と書きますね。
点字の場合も、ハイフンまたはマイナスを使います。
記号は、3と6の点です。
(注:「3と6の点」の記号は他にもあり、下の例は誤読の可能性があるのですが、ここでは説明を省略します。ご容赦。)
012-345-6789なら、点字では以下のようになります。
ところが、点字を読む人の中には、
ハイフンと数符がつながっているように感じられて、
読み取りにくい、という人がいます。
そのため、現実には、ハイフンを使わずに書くことが多いです。
「012 345 6789」と数字だけを空欄で区切りながら書いたり、
途中に「の」を入れて、「012の 345の 6789」と書いたり、
冒頭部分をかっこでくくって、「(012)345の 6789」と書いたりします。
点字で電話番号を書いて誰かに渡すなら、
ハイフンを使わず、途中にマス空け(スペース)がある方が、
読みやすく、正確に伝わると思います。
ただし、自分用のメモなら、手早く書くために、
「0123456789」…と、全て続けて書いたり、
はじめだけ数符を付けて、途中の数符を省略して、
「012 うるら えれりお」と書く、という書き方もアリです。
最初の数符も省略して、「ろあいうるらえれりお」のように書く人もいます。
これらの書き方は、もし点字の試験だったら、確実にバツですねー。
あくまでも自分用です。
by くろうーろん
※こちらは過去にssブログ(2015-02-03 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。