記号が無い!(点字のはなし(8))
点字使用者は記号をあまり使わないようです。
記号が無いから?いや、あるのですが…。
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私や私の周囲で使われている、いわゆる普通の「点字」は、
墨字(普通字)と比べて記号が少ないので、ちょっとした工夫が必要です。
例えば、原文に数字を丸で囲んだもの…①②③…が使われていても、
点字には丸囲みが無いので、かっこ書きで(1)と書きます。
既に(1)が使われていたら、別のかっこを使うか、
(i)とか(ア)とか(a)とかに置き換えます。
<注:このような対応は、決まりではなく、ローカルルールです。>
「別のかっこ」。普通字にはたくさんありますよね。
点字の「かっこ」は、5・6種類でしょうか?
ただ…実は、かぎかっこと丸かっこだけで乗り切る人が多いです。
理由は、「覚えてない」とか「面倒」とか…。
(使っている方、ごめんなさい。)
点字には、マルバツ記号もありません。
純然たる「マル・バツのマーク」は無く、○×は、伏字用です。
つまり、「○○市××町」という書き方は出来ても、
文章の頭の見出しとして「○」印を使ったり、
正解なら〇、間違いなら×、という使い方は出来ないのです。
(カンチガイしてそのような書き方をしてしまっている人もいますが…。)
ハートマークや音符マークもありません。
かっこを使って(ハートマーク)と書いたり、
注釈をつけて「ここに音符のマーク」などと書くしかないのです。
では、記号を増やしたほうが良いのか?
…というと、私はそうは思っていません。
それでなくても点字には細かいルールが色々あるので、
これ以上、増やさない方が良いと思っています。
個人的には、点字に「記号」の符号を新設したらどうか?と思っています。
記号の符号の後に「はーと」と書いてあったら、
「あ、ハートマークか!」
と分かる、というような。
これなら、顔文字なども表現できるのではないでしょうか?
駄目かなー。
by ミソドレラ
※こちらは過去にssブログ(2013-06-10 13:00)に掲載されていた記事です。再掲にあたり、一部修正致しました。