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私のコーヒー時間@パクソン

私が住んでいるパクセーから東へ約50km、車で1時間くらいのところに、"パクソン"という街があります。

コーヒーや野菜の栽培に適した"ボラヴェン高原"の中心地的な役割を持つ街で、コーヒー関係の会社が集まっていて、周辺には大規模なコーヒー農園もあります。

"ボラヴェン高原"にはいくつもの滝や観光農園などがあり、"パクソンは"観光の拠点にもなっていて、ホテルやゲストハウス、レストランなども集まっています。

仕事柄、パクソンにはよく行くのですが、その時に、ほぼ必ずと言っていいくらい立ち寄るカフェがあります。

それが、Jhai Coffee

ここは、"Jhai Coffee Farmers Cooperative"というコーヒー農家の協同組合のベースでもあります。

協同組合のマネージャーであり、このカフェのオーナーでもあるタオさんは、英語が出来ることもあって、観光客に人気のカフェで、コーヒーのことなどの質問をすると、色々教えてくれます。

仕事で、パクソンにある農業森林研究所に初めて行った時に、そこのスタッフに連れて来てもらったのが、このJhai Coffeeでした。

ここの協同組合のコーヒー豆が日本に輸出されていたり、日本の大学の先生の研究に協力したこともあり、日本との関係もあって、タオさんはコーヒーに詳しいから、ってことで、私達に紹介してくれました。

Jhai Coffeeでは、コーヒーを注文すると、その都度、コーヒー豆の重さをキッチリ計って、豆を挽いて粉にして、お湯を沸かし、お湯の温度もちゃんと計って、注ぐお湯の量も計算して、丁寧にドリップしてくれます。

それをカウンターで見てるのも、楽しい。

もちろん、淹れたてのコーヒーは、格別の美味しさ。

タオさんとおしゃべりしながらカウンターで飲んだり、外の景色を見ながらテーブルでゆっくりコーヒーを味わったり。

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私がパクソンに来る時は、基本的に夫も一緒なんですが、初めて、Jhai Coffeeに来た時も、一緒でした。

ちなみに、夫は、Jhai coffeeに来るまで、コーヒーを飲めませんでした。
飲めなかったというか、飲まなかったというか。

ラオスでは、ローカルのいわゆる"ラオスコーヒー"は、濃いコーヒーに練乳をたっぷり入れて飲むスタイル。
カフェなどで提供されているコーヒーも、もともとフランス人が持ち込んだものということもあって、基本的にはエスプレッソがベース。
だから、ラオスでのコーヒーは、濃くて苦いものが主流。

なので、夫にとっては、コーヒーは"苦いだけの美味しくない飲み物"というイメージだったらしい。

それが、農業森林研究所のスタッフに初めて連れて来てもらって、当然の流れでスタッフは人数分のコーヒーを注文。
しかも、ちょっと年上の偉い方にコーヒーを勧められた夫は、断ることが出来ず…
おそるおそる、一口。
「ん?美味しい…」
と、夫。
"え、美味しいの?"と私も心の中で思いつつ、飲んでみると、うん、確かに美味しい。
久しぶりに飲んだ、すっきりしたドリップコーヒーの味。

それ以来、夫はコーヒーを飲めるようになりました。
というか、むしろ、今ではコーヒー好き。
でも、相変わらず、エスプレッソベースのコーヒーは飲めない。
ドリップコーヒーのみ。


そして、パクソンに行く度に、Jhai Coffeeに立ち寄るように。
夫は、私よりも頻繁にパクソンに行くので、行く度に寄って、コーヒーを飲んで、タオさんにコーヒーのこと、コーヒーの淹れ方なんかを教えてもらって、すっかり意気投合。
カフェの雰囲気も静かで落ち着くし、パソコンを持ち込んで仕事して、まるで自分の第二のオフィスみたいになってます。

もちろん、私にとっても、パクソンに行って、用事を済ませて、ここで一服するのが、何よりのリラックスタイム。

カフェの内装なんかも、タオさんが自分で少しずつ手をかけて整えていて。
スタイリッシュという感じではないけど、ナチュラルで、ちゃんと丁寧に作られていて、落ち着く。
押し付けがましくないオシャレって感じ。

いつも穏やかで、堅苦しくなくて、でもベースはしっかりしているタオさんの人柄をそのまま表したような。

この空間にいると、ただただ何もせずに、ボーッとコーヒーを飲んでるだけで、少し心が整う感じがする。

雨があんまり好きじゃない私でも、ここで、外の雨を見ながら、雨の音を聞きながら、コーヒーを飲むのは、結構好き。

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ということで、いつかパクソンに家を建てて、Jhai Coffeeみたいな落ち着く感じの部屋を作って、毎朝、コーヒー豆を挽いて、美味しいドリップコーヒーを淹れて、朝靄の中、テラスでコーヒーをゆっくり飲む、みたいな生活をすることが、私達夫婦の夢になりました。

きっと、いつか、そんな穏やかな生活をするために、今しばらくは、お仕事がんばろう。

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