植物由来の女性ホルモン、大豆パワーで若さをキープ
植物性なのにホルモン?
「畑の肉」といわれるほど栄養価の高い大豆。たんぱく質を中心に、ミネラル、ビタミン、カルシウム、食物繊維を含み、まさに栄養の優等生!しかも肉よりも脂質は少ないので、カロリーやコレステロールを気にする必要もありません。
たんぱく質は筋肉や内臓、お肌や爪や毛髪、酵素も作ってくれる大切な栄養素。いつも若々しく健やかな身体づくりには欠かせません。
食物繊維は腸内の善玉菌を増やし、便秘を解消。体内の老廃物をデトックスし、便秘による吹き出物や肌あれを防いでくれます。
そのほかに含まれるサポニンは抗酸化作用、レシチンはコレステロール低下作用があるなど、美容と健康の維持にはぴったりの食品なんです。
極めつけがイソフラボン! 女性ホルモンのエストロゲンとそっくりの化学構造を持つため、「植物性エストロゲン」とも呼ばれています。
動物実験などのデータでは女性ホルモンとほぼ同様の働きをすることが実証されています。
主な働きは女性ホルモンの低下によって起こる更年期障害や骨粗しょう症の予防、乳がんの予防。植物性成分が動物のホルモンと似た働きをするなんて、すごいことがわかってきましたよね。
サプリよりも食事で
では大豆イソフラボンをたくさん取ればいいのね! というとそう単純ではありません。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざの通り、摂り過ぎると逆に乳がんリスクが高まるなど、身体への悪影響の可能性も指摘されています(農林水産省では摂取量の上限値も示されています)。
心配なのはサプリなどでの摂り過ぎ。大豆イソフラボンを含む特定保健用食品などをむやみに摂るのはおすすめできません。
でも、ご心配なく、大豆食品を食事の中で取り入れる分にはほとんど問題ありません。
食品安全委員会による※大豆イソフラボンアグリコンの安全な1日摂取目安量は上限値70~75mg/日。
大豆イソフラボンアグリコンは、きぬごし豆腐半丁150gに約30mg、みそ汁1杯分(大さじ1)の味噌に約8mgですから、食品で摂るにはかなりの量が必要です。目安量は毎日欠かさずこの量を食べた場合を想定しているので、よほどの大豆好きでない限り、上限を超えることはないでしょう。
大豆イソフラボンの過剰摂取を気にし過ぎて大豆を食べなくなると、ほかの成分の恩恵も受けられなくなるのでとてももったいないですよ。
大豆を食生活に取り入れるのに最適な食品は発酵食品。
味噌やしょうゆ、納豆など大豆を使った発酵食品は微生物の作用によって、消化吸収がよくなり、栄養成分が増えるなどうれしいことがいっぱい!
美肌やつややかな髪を保ちたい、心も身体も元気で健康にいたいと考えるなら、1日1食に味噌汁や納豆を取り入れる、醤油を中心にした和風の味付けにしてみるなど食生活で心がけていきましょう。
発酵食は続けていくうちにゆるやかに効果があらわれていくもの。
無理なく楽しく美味しく、まずは始めてみませんか。
※大豆イソフラボンアグリコン/腸内で吸収される大豆イソフラボンの状態。一般的に大豆イソフラボンは「大豆イソフラボン配糖体」の状態で摂取され、腸内細菌の働きで糖の部分が分離し「大豆イソフラボンアグリコン」となって腸管から吸収される。
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