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栄養ドリンクって効くかも…と思えた日
11月22日。
「お腹すいたから早く朝ごはん作ってー」
という長男の声で目が覚め、枕元にあるiPhoneを見ると6時20分だった。
「あと10分くれ…6時30分になったら絶対行くから」
「いいよー、じゃあ10分後にね」
子がお腹がすいたと言っているのに、起きるのに10分待たせる母で申し訳ない。しかし決意するのには時間がかかる。布団の中で今日1日のスケジュールを確認して、心の準備をしてから布団から出るのだ。
一度出てしまったら最後、再びこの布団に戻って来れるのは15〜6時間後なのだから。
「あと10分」と言ったが、実際には3分後には布団から出てリビングへ向かった。なぜなら、お弁当を持たせる日であることを思い出したから。弁当こさえるDAYは、のんびりしてたらバスに間に合わない。
「よし、やるぞ」と小さな気合を入れて、布団から出た。
子どもたちは朝ごはんにパンを好んで食べる。
パンorホットケーキ、またはシリアル、それにリンゴかオレンジといった果物、6Pチーズなどを添えるという、実に簡単な朝ごはんだ。
「今日は何にするー?」
「焼いて、何も塗らないただのパン」
「おっけー」
「ちょっと焦げてるやつがいい」
出た、ちょっと焦げてるやつ。
前に書いたことがあるが、ホットケーキの場合も「ちょっと焦げたホットケーキがいい!」と言うし、なぜか我が子たちは「ちょっと焦げた」食べ物が好きらしい。
焦げたものを子どもたちに食べさせるのはどうなのか?とは思いつつ、まあ少しぐらい大丈夫っしょと思ってリクエストに応える。
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我が家のトースターは、だいたい2分半ぐらいで柴犬色のいい感じのトーストができるので、3分ちょい焼けばちょっとだけ焦げたトーストに仕上がる。
長男から「もうちょい黒いほうがいい」と言われたが却下した。これ以上は異常だぜ。
それからバタバタと弁当を作り、制服に着替えさせ、歯磨きをさせ、園に持って行くものを確認して準備。洗濯機を回し、自分の顔を洗い、着替えたらあっという間に出発の時間だ。
外に出ると、よく晴れていて気持ちがいい。
気温もほどほどだし、金曜日だし、やる気が出てきた。
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子どもたちが乗ったバスを見送って帰宅したら、洗濯物を干して、簡単に化粧を済ませる。
パートに行く日の化粧は5分あれば終わる。
しかし鏡の中の私は、化粧を終えたにも関わらず大変疲れた顔をしていた。理由は分かっている。
いつもの睡眠不足だ。
前の日また遅くまでNetflixを観ていた。
そう、先日最終話まで一気見し終えたばかりの「地面師たち」を、おかわりして観ていたのだ。
眠い。
子供たちを送り出し、最低限の家事を終えてホッとしたら気がついてしまった。すごく眠いことに。
自業自得すぎるが眠すぎる。
こんなときは、とりあえず朝食だ。
胃に栄養を送り込めば、何か改善されるかもしれない。
キッチンへ行き、いつもの朝食を作る。
私の朝食はここ2ヶ月ほど毎日同じだ。
3分あれば出来上がる、栄養満点な朝食。
豆乳200ml、バナナ1本、冷凍ブルーベリー5粒にチョコレート味のプロテインを山盛り2杯。これをミキサーでガーッとやれば完成。
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(ドラえもんの声で)
洗い物が増えるのが嫌なので、ミキサーにそのままストローを突っ込んで飲むスタイル。
丁寧な暮らし民に怒られそう。
ドロドロのシェイクは普通サイズストローでは吸い上げにくい。タピオカ飲むような太いストローが欲しいと思いながら、毎日頬を凹ませて頑張って飲んでいる。
「太いストローどこに売ってんのかな?100均で見てみよう」と思い始めてもう1ヶ月が経つが、その間に何度も100均に行っているが、100均で太いストローのことを思い出したことがない。脳が終わっている。
腹を満たしたらまた少しやる気が出たので、そのまま家を出る。
この日の電車は、ニコニコしながら氷結を飲んでいるおじさんも、泥酔して寝ているお姉さんも居ない平和な車内だった。
駅についてパート先へ向かう途中、コンビニへ寄った。朝食である程度エネルギー補給はしたものの、睡眠不足の影響でまだ少しパワーが足りない気がしたのだ。
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リポビタンDかアリナミンVかで悩んでいたはずなのに、「スパーク」に惹かれてこれを買った。
値段見ないでレジに行ったら、リポDとアリVの倍ぐらいしてビビったけどPayPayで買った。
高かったから効いたのか、高いから効くだろうというプラシーボ効果だったのか分からないが、すごく元気に仕事できた。スパークユンケル、リピ決定⭐︎(言ってみたかった)
パートが終わったら、子供たちを迎えに行ってファミレスへ。配偶者も帰りが遅いらしいし、子供らが行きたがったし、金曜日だし。いいだろファミレスで。
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次男が行儀良くうどんを食べてくれて嬉しい。
1人で子供を2人連れて外食することが、それほど大変じゃなくなってきたことも嬉しいし、でも少し寂しい。
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子供が寝たあと、また「地面師たち」をおかわり再生。
配偶者が買ってきたこの缶ジントニックを無許可で飲む。ジントニックだと思って飲むとアレだけど、缶チューハイとしてはとても美味しいと思う。
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猫たちに見守られながら、チューハイを飲み、スルメを齧る金曜の夜。
終電で帰ってきた配偶者がソファーで寝たので、風呂へ行くよう促した。
風呂を終えた配偶者は再びソファーで寝始めたので、
「ちゃんと布団に行って寝なよ」と28回ぐらいは声を掛けたが、「うんー」とだけ言って寝続けていたので、私は「お先にー」と告げて、ストーブを消して寝室へ行った。
布団に入った瞬間から記憶がない。
充実した、11月22日の話。
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