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格好悪いことが嫌いな自分を思い出させてくれた人生初のスノーボード体験

下記の記事で述べた通り、『Die with Zero:人生が豊かになりすぎる究極のルール』を読んで触発された私は、先日に人生初のスノーボード体験をしてきました。

 私はスキーに関しては上級であるものの、スノーボードに関してはブーツの履き方すら知らない完全なる初心者だったので、今回は素直にスノーボードスクールにて約3時間のレッスンを受けてきました。

 スノーボード一式は事前にレンタルの予約をしていたので、レッスンが始まる前にスキー場内のレンタル施設に足を運びました。すると、とても親切な店員さんが繁忙期で忙しい中、ブーツの履き方からスノーボードの注意点までを丁寧に教えてくださいました。どうやら私がボードをレンタルする際、その店員さんの問いかけを理解できなかったことから、私がスノーボードの初心者であることを察してくださり、このような対応をしてくださったようでした。

 レンタル施設でブーツの履き方などを学んだ私は、レッスンを受けるためにゲレンデの集合場所へと向かいました。レッスンの受講者は私を含めて4名ほどで、スノーボードの経験者は1名だけのようでした。本レッスンはブーツの履き方から始まりましたが、レンタル施設の店員さんのおかげで、ここは問題ありませんでした。

 その後は片足だけボードに固定して、もう片方の足で雪道を蹴りながら滑る練習をしました。そして、両手でボードを持った状態でリフトに乗ることになりました。私が初めてスキーをした時には、いきなりリフトに乗るようなことはなかったはずなので、一度もリフトに乗った経験がない人には勇気がいることだったことでしょう。同時に今回のゲレンデは初心者向けだったので、リフトに乗らないと斜度が足りずにむしろ滑りづらい側面もありました。

 リフトから降りると両足をボードに固定し、転び方などの注意点を学んだ上で簡単な滑り方からレッスンが始まりました。ボードの長辺を谷側(降りる方向)に滑らす方法にくわえて、両方のつま先をわずかに上げることでブレーキをかける方法を学びました。事前に講師の方からは、スキーの経験があるとスノーボードも習得しやすい旨の話があったこともあり、ここまでは特に難しさを感じることはありませんでした。

 ところが、谷側を向いて座った状態で立つことは容易でないことを体感しました。腹の脂肪が邪魔をして立ちづらいことは言うまでもなく、立つことができてもボードを思うように制御できないため、立っては転ぶを繰り返していました。一方、山側(谷側とは反対)を向けば容易に立つことはできたのですが、この立ち方は思いのほか腹部の筋肉痛を誘発することに当時の私は知らなかったのでした……

 レッスンでは2回リフトに乗り、最終的には木の葉落としと呼ばれる滑り方までを学びました。木の葉落としとは斜面をジグザグに滑り降りることを指しているようで、車のアクセルワークのようにつま先と踵の力加減を調整することでターンができる仕組みです。正直なところ、初心者の私にとってターンはそこまで容易なことではなく、特に山側を向いた状態でターンをすることは練習を重ねる必要があることがわかりました。

 何とかレッスンを終えると講師の方から、レッスンのレベルとして6段階中で2までは学べたらしく、次回はレベル3から始めることができる旨を聞きました。本記事を執筆している現時点で初めて、レベル2を達成するとリフトに乗って一人で安全に滑れる水準に該当するらしいことを知りましたが、当時はそのことを知らずにレッスン後に一人でリフトに乗ったのでした……

 一人でリフトに乗ったはいいものの、結果として何度も脂肪に隠れた腹筋を使うことなり、全くもって一人で安全に滑れる水準には達していませんでした。レッスンで学んだことがすっかり抜けてしまったのか、進みたい方向にボードを思うように制御できませんでしたし、蟻地獄にはまったように雪道のくぼみから中々抜け出すことができませんでした。今までスキーをしている最中に、突進してきそうなボーダーを回避する場面に何度か出会したことがありましたが、私自身がスノーボードを体験したことでこのような人たちの状況が分かりました。

 また、ここまで何かができない自分に出会ったのは久しぶりの体験でした。スキーの腕前が上級なことも拍車をかけ、いくら初めてのスノーボードとはいえ、転ぶ度に自分の格好悪さに苛立ちを覚えました。転ぶことによる肉体的なダメージよりも、この格好悪さによる精神的なダメージの方が大きかったかもしれません。

 振り返ってみると、私は格好悪い自分が嫌いだからこそ勉学や運動に取り組んできた側面が多分にありました。たとえば、スキーができない自分は格好悪いから上級の水準まで習得しましたし、英語ができない自分は格好悪いから高校の段階で英語を習得しました。『Die with Zero:人生が豊かになりすぎる究極のルール』を読んだことで、スノーボードを初体験するに至りましたが、そのことを久しぶりに思い出させてくれたスノーボードは貴重な体験でした。

 



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