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まもなく全面侵略から3年、ウクライナへの連帯とロシアによる侵略反対のキャンペーン

ロシアが「帝国戦争」を始めて30年が過ぎた 


 ロシアの「帝国戦争」(1994年12月11日~現在)が始まって」昨年12月でまる30年が経過した。

 最初のターゲットはチェチェン共和国イチケリア。この戦争が終わらないうちに大コーカサスを超えて南部のグルジア(ジョージア)へも波及した。

 チェチェン人たちが20世紀末に予測(というより断言していた)とおり、戦線が西方に拡大された。2014年のロシアによるウクライナ東部(ルハンシク州、ドネチク州)への侵略である。

 そして2022年2月24日、かつての軍事行動をはるかに上回る大規模な侵略をロシアは開始した。2025年2月24日で3年が経つ。

ナチスのズデーテン地方割譲と同じ

 いまアメリカとロシアの首脳会談で、当事者のウクライナを抜きに交渉が進められようとしている。

 この会談について、1938年のナチス・ドイツによるチェコのズデーテン地方併合を協議したミュンヘン会議と重ね合わせる人も多いだろう。

 当時、チェコのドイツ側国境地帯でドイツ系住民が多いズデーテン地方をドイツに割譲せよとドイツは軍事力で脅迫していた。
 
 2014年のドンバス戦争以降、ロシア国境に隣接するロシア系住民が比較的多かったドネツィク・ルハンシク地方割譲を要求してきたのと似通っている。

 ズデーテン問題を協議するために開かれた国際会議がミュンヘン会談(1938年9月)。独・英・仏・伊が協議したが、当事者であるチェコは参加していない。

 ウクライナ抜きでウクライナのことを決めようという米ロ会談と似ている。ミュンヘン会談ではドイツの脅しに英仏が屈服して、ドイツによるズデーテン地方併合を認めた。

 その翌年には第二次世界大戦がはじまった。今回、ロシアの侵略で占領された地域が割譲されていったん表向きの(偽りの)停戦が得られたとしても、再び戦争と動乱が起きる可能性が高く、第二次チェチェン戦争のような展開になるかもしれないと私は見る。

ウクライナから連帯の要請が

 全面侵攻から3年を機に、ウクライナから国際連帯行動の呼びかけがある。その詳細は、下記の記事に書かれているおでご一読ください。

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Hayashi Masaaki 林克明ジャーナリスト
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