ブックガイド(126)警視庁公安捜査官 スパイハンターの知られざるリアル (幻冬舎新書 727)

2024年の本

著者の勝丸氏は実際に公安警察にいた方で、あのドラマ「VIVANT」の公安警察関係の監修もした人。
出てくるエピソードがリアルで面白い。
特に尾行などの技術やチームワーク、またモニター(協力者)つくりの手練手管などは、営業マンの人たらしの技に通じるものがあって、一意に読んでしまった。
この仕事に携わる人たちのセンスや感覚が学べて、今夏に書きあがる長編第三部に続く第四部で、それが活きそうな感じだ。
「警視庁公安捜査官 スパイハンターの知られざるリアル」 (幻冬舎新書 727) 

(追記)
 最近、プライムビデオで観てたドラマが「邪心の審判」(WOWOW)シリーズで、これが公安警察が舞台。本書に書かれている尾行などの手法がリアルに描かれていて思わずニヤリ。
 戦後すぐから2000年代まで、公安警察は市民を監視する昔の特高(特別高等警察)みたいにエンタメ界隈では描写されていたこと考えると、時代は変わったなと思う。
 戦後のいわゆる「民主教育」には大きなバイアスがかかっていたのだろうなと思う。昭和33年生まれで、両親が教員だった私の実感だ。
 子供の頃、我が家にはロシア民謡のソノシートがあり、日曜には赤旗が配達されていた。それがパタリと止まったのは、連合赤軍事件の後だった。

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