映画レビュー(107)「恐怖と戦慄の美女」(1975年)
ホラー・オムニバス。テレビドラマであろう。三篇ともカレン・ブラックが主演している。
女教師と男子高校生、謎の姉妹、呪いの人形、という今ではおなじみの題材だが、ほぼこの作品ぐらいがルーツとみて間違いない。特に人形ネタの恐怖としては、あのチャッキーより古い「パペットマスター」という作品ですら
1989年。この作品はその15年前だ。
マシスンが直接映像にかかわったのは、この三作目だけらしい。
「恐怖と戦慄の美女」
(追記)
作品内の70年代半ばの時代色が、私自身の中学高校時代の記憶に結び付く。それだけでも見る価値あった。
マシスン原作の映画は「縮みゆく人間」とか「地球最後の男」「ある日どこかで」と傑作名作のオンパレードである。ただ、ホラー系の短編でも「トワイライト・ゾーン」の「グレムリン」など名品が多い。
マシスンは短編小説の名手でもある。
私の小説「不死の宴 第二部北米編」は1956年のアメリカ合衆国を舞台にしていて、先日亡くなったロジャー・コーマンとともにリチャード・マシスンも狂言回しとして登場する。時代としては、「縮みゆく人間」を書いた年である。
「不死の宴 第二部北米編」