小説指南抄(10)物語の発想と膨らませ方(5)
(2015年 03月 24日 「読書記録゛(どくしょきろぐ)」掲載)
(注)現在の私は、キングジムのポメラDM250でこの作業をやっている。その名も「アウトライン表示」機能。さらに次の段階では「シナリオ表示」機能もあってまさに今の私にはポメラなしの創作は考えられない。
物語の発想と膨らませ方(5)
「イカロスの翼(仮)」を作っていくシリーズ第五回。今回は今までの行程を実際のアプリ「Story Editor」に落とし込んでいく実技の解説。
このソフトはアウトラインプロセッサという企画や物語などを作っていくツールで、みなさんおなじみのMSパワーポイントもこの一種である。パワーポイントのアウトライン表示がまさにそれ。
私の愛用する「Story Editor」、実はWindows7以降は未対応になっている。ただし使えないわけではない。インストールに際してインストーラーを使う場合が未対応なので、プログラムフォルダ自体をダウンロードしてパソコンの任意の場所(デスクトップとか)に解凍し、フォルダの中の起動ファイル(拡張子が.exeのもの)を直接クリックすればよい。起動ファイルのショートカットをデスクトップに貼っとけばいいわけで、プログラムの起動をOS(Windows)に依存させないわけだ。
さて、起動した画面が(1)である。左にツリー表示されている。それぞれの要素をノードといい、その選択したノードの中身が右の大きな画面に表示される。まずは、登場人物の一覧が登録されている。
次の画像(2)があらすじノードを登録したところ。このノードの下位に各章のノードを登録する。その章の下位のノードにシーンを登録し、思いつきや防備メモや説明の文章を徐々に作品の文章に磨き上げていくわけである。このノードは順序の入れ替えもレベルの上下も自由にできる。新たなシーンや章の追加もできる。
折に触れプリントアウトして読み直したりしながら完成に近づいていくわけである。実際には、短い作品などは、このプロセスは脳内ですませてしまうのだが、この講座では、その思考プロセスを可視化するためにこれを使っている。昔は映画製作のシナリオ作業で、箱書きというカードを使う方法でストーリーづくりをしていたと聞く。チーム作業では当然イメージを可視化しないと共有ができないのでこのような方法を採るのだろう。
現代、チームでストーリーを作らなければいけないゲーム制作などの現場ではどのような方法やツールでストーリーを作っているのか興味がある。
私の知り合いのテレビ番組制作者やゲームに関わっている関係者の方も、ちょくちょくここを読んでいるらしいので、忘れないように、この場を借りてお願いしておこう。
「一度、教えてください」(いっぱいやりながら)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?