映画レビュー(193)スプートニク
エイリアンに寄生された宇宙飛行士を治療しようとするヒロイン。そのエイリアンを武器にしたい司令官。そして、再び子供に会おうとする飛行士。彼らを巻き込んで進行するSFドラマである。
このエイリアンって結局何だったの? と考えると物語の解釈が止まってしまう。このエイリアン、それぞれのキャラが心に抱く不安や欲望やトラウマの暗喩になっているのだ。単にエイリアンもののSFとすれば、こんな陳腐な物語はないからだ。
ちょうど「ゴジラー1.0」におけるゴジラが「戦争そのもの」の暗喩であるように。
2時間弱の尺も悪くない。強いテンションに引っ張られて最後まで観ることができたからだ。
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