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新車営業への就職で失敗しない為に
新車のセールスはCMに出てくる車を来店されたお客様へスマートに提案して売っていく。
こう考えて入社される方が非常に多いです。
気軽に相談できるような演出、アットホームな環境が現実のように見えてしまいます。
今後、新車営業として就職を考えている方は、どんな環境で仕事をしているのか、何をして車を販売しているのかを少しでも理解しておくことが大切です。
私は実際に新車ディーラーで営業として10年以上働いた経験があり、入社してまもない後輩からも多くの相談を受けました。そこで、そもそも入社する前に分からない事が多すぎたことが原因で悩んでしまう事を知りました。だからこそ1人でも間違った選択をしてしまわないように、
・新卒で入社を検討している方
・転職で入社を検討している方
・家族、身内、友人など周りの人で入社を考えている人がいる方
新車営業ってこんな仕事と理解した上で本当にやりたい仕事なのか考えて欲しいと思っています。
結論から言うと、
理想と現実のギャップが非常に大きい業界です。
ちなみにギャップがあると言うのは、入社前に思い描いたCMのような華やかでスマートな営業ではなく、
成果追及型の営業職
だと言う事です。
もちろん、前提条件によってはこの傾向がないメーカーもあります。例えば
①商品力のある車種があり、売れるメーカー
いわゆる立っておくとお客様が買いにきて、売れると言う感じです。商談をすることがメインの仕事になります。
②利益率の高い車を扱い、台数をそこまで求められない
外車など、納期がかかり高額な場合、台数を求められない傾向があります。また、買う客層が富裕層のケースが多く営業するよりは、お付き合いなどの関係作りが重要とされます。
商談を作る事が必要とされる自動車メーカーと違い、商談力が必要とされる自動車メーカーという感じです。
では、国内の新車営業のほとんどはどうしているのか?
ほとんどの新車営業はまず商談を作る事に専念します。その為には提案先が必要で、そこが一番時間を使う業務になります。
まず、入社後に
・平均400件以上の顧客数を作る必要があります。
営業の基礎である、顧客リストが必要になります。前任に退職者がいれば引き継ぎ、いなければ先輩営業よりもらうか、新規客を飛び込み訪問で作る。もしくは、自分から新たに車を購入してもらうしかありません。他社乗換え・転出などで減ってしまうと目減りするため、常に増やす事が必要となります。
・お客様へ多くの商材を提案します。
自動車保険・クレジットカード・JAF・車検・点検・部品交換 など様々です。
こう言ったもを提案するなかで
『車検で費用かかるから新車にしませんか?』など新車を提案していきます。ちなみにすべてにノルマがあります。
・お客様との人間関係を構築します。
これは"車の事はすべてあなたに任せるよ"という関係性を作る為に、日頃から訪問や電話、トラブル時の対応が必要になると言うことです。
ちなみに車のトラブルはいつ発生するかわかりません。休みの日でも夜中でも電話はかかってきます。
・ノルマをクリアすることが仕事です。
ここが重要です。新車の販売、自動車保険・クレジットカード・JAF・車検・点検・部品売上 すべてノルマがあります。ちなみに毎月ゼロからのスタートで、すべて完璧にすることは容易ではありません。
比較的、多くのメーカーで共通しており安定した販売ができるまではこの業務の繰り返しです。
実際に
・こんな業務内容と思っていなかった。
・数字に追われる環境がつらい。
・お客様への対応で疲弊してしまう。
など、多く同期や部下がこんな理由で辞めていきました。
ここで“自分は辛いと感じるのではないか”と思ってしまう方はおすすめできません。やはり就職の場合、入社後すぐに新車を購入する事になり、早期に退職してしまうと数百万のローンだけ残る形になります。退職後に返済していく事を考え、チャレンジしにくい環境になったり、人生の大切な時間を犠牲にしてしまう可能性があります。
逆に、“これだけ営業の経験を積めるのであれば自分の為にチャレンジしたい”と思う方はやってみることをオススメします。
新車の営業は様々な商材を扱う為、提案回数が多くなります。そのためにお客様との接触頻度が多くなり、対人スキルが身につきます。(身に付けなければいけない環境になります)ビジネスマンとしての武器になる人脈や人間関係の構築もできるため、成長機会に恵まれます。個人・法人も経験でき、無形・有形どちらの商材も提案可能で、商談のチャンスは日本を走っている車の数だけあります。
営業経験を積むと言う意味ではこれ以上はない環境です。
まとめると、
もし、新車営業を今後やってみようかなとお考えの方で
∇商談・提案回数を多く経験し、営業としての経験値を上げたい方。
∇すべてにおいて成果を求められる環境で実力をつけ、営業としての実績や知識を身に付けたい意気込みがある方。
このような方には大変お勧めです。しかし、少し違うと感じるかたは、もう一度考え直して見ることをオススメします。