見出し画像

満月珈琲店の月詠み

満月珈琲店の月詠みを読んでの読書感想文をここに書いていきたいと思います。

その前にあらすじを少しだけ。
満月の夜だけに現れる満月珈琲店。
猫のマスターと店員が、極上のスイーツやフードとドリンクで客をもてなす。
それぞれの星の動きを読んで悩める人々を導く。
思わず見入ってしまうイラストも見どころです。
(満月珈琲店の星詠み 望月麻衣さん / 画・桜田千尋さん)

スランプ中のシナリオライターにマスターがかける言葉が印象的でした。
満月は解放のエネルギーを持っている。後悔、嫉妬、執着などの負の感情を含めて。
シナリオライターは評価への恐怖や目の前のことから目を背けることを手放したいと思っていました。素直な感情を受け入れた時涙が頬をつたうのです。

「あなたは涙を流してこなかったでしょう?
 辛い時、苦しい時は、ちゃんと泣かないといけません。
 水は全てを流してくれる作用があるんです。」

この言葉がすごく染みました。
大人になると涙を素直に流すという行為からだんだんと遠ざかるかと思います。
泣いたらいけない。特に人前では泣くことは無くなってくるかと。
そんな抱え込んでしまう人々にマスターがかけた言葉なのです。
生きていく上で辛い時、苦しい時はそれらの感情を受け止めて流していくことが大切なのだと感じました。


感想文、書くの得意だと思っていたのですが、久々に書いてみるとうまくいかないものですね笑
形に囚われてしまっているのか、筆が進みづらいのを感じます。
素敵だなっと思ったことがたくさんあるのに、言葉にすることってこんなにももどかしいものなのだと改めて知らされた気がします。

もう一つ。もう一つだけ「満月珈琲店の月詠み」について感想を書いて締めようと思います。


それはこのお話と作者さんについてです。
このお話を読んで、1番強く感じたものは「繋がり」です。

作品を読み進めていけば「繋がり」がわかるかと思います。
そして何より、作者の望月さんが繋がりを大切にしているからこそ、この作品にも繋がりがある作品になったのかなと感じました。
あとがきに表紙の絵やカラーページに描かれているすごく美味しそうで魅力的なスイーツやドリンクの絵を担当されたイラストレーターの桜田さんのことについても記載されていました。
望月さんと桜田さんの繋がり(桜田さんへの熱い思い!)がこの作品をより魅力的に見せてくれているのかと思いました。

内容は現実的で。でも満月珈琲店は不思議で。そして提供されるスイーツはと手も美味しそうで、そしてリアルで。
わたしもいつか、猫に誘われてふと気づけばトレーラーカフェが目の前に現れてる、、、なんてことを期待しています。

今月末。11月30日は満月だそうですよ。


#読書の秋2020 #満月珈琲店の星詠み #読書感想文  

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?