褒められても、素直に喜べない人の心理
褒めてくれた人すら疑ってしまう
せっかく褒めてもらっても、素直に喜べない。
それどころか、褒めてくれた人のことすら「何かたくらんでるのかな?」と疑ってしまう。
悲しいかな、アダルトチルドレンの多くは、こんな風に考えてしまう。
はい、私もそうでした。
それにはいくつか理由がある。
・条件付きの愛しかもらえなかった
・幼い頃から人格否定をされてきた
・何かの役に立たないと、自分価値がないと思い込んでいる
ざっと挙げて3つ。
まだまだあるが、主因はこんなところだろう。
私を例にとると、こんな感じである。
ベストセラーを出したことを褒めてもらえることに対し、「出版社が大きいから売れた」「たまたま運がよかっただけ」と、考えてしまう。
また、人がたくさん寄ってきてくれることに対しても、「酒蔵の人をたくさん知っているから」と考える。
それらの思考の中に「私」は存在しない。
自分の努力でつかみ取ったとか、才能があったとか、そうしたことは一切考えない。
自分に関係する人や会社のおかげ、運のおかげで褒めてもらったり、人が寄ってきてくれるとしか考えることができない。
つまり「自分」という人間を認めてやることができないのだ。
褒めてもらったことを素直に喜べるようになるには?
これは先に挙げた主因に加え、認知の歪みが起因している。
褒めてもらったことを素直に受け取れないだけでなく、悪いことがあると、「すべての原因は私にある」と自分を責めてしまうのも、このタイプに多い。
大学で心理学を学びはじめてからだいぶ良くなってきたが、油断すると、こうした認知の歪みのクセが出る。
何十年もかけて構築してきた認知の歪みはすぐには改善しないが、それでも意識することで、だいぶマシにはなる。
まず、人格否定するような人間と疎遠にする。
これが一番効く。
それが例え血縁者であっても、自分の存在意義を否定し、奈落の底に落とすような人間とは距離を置いたほうがいい。
次に効くのは、日常の中で小さな成功体験を重ねること。
お茶がうまくいれられたとか、初めての場所に迷わず行けたとか、ホントに小さなことでいい。
クリアした自分を、日々褒めてあげると徐々に自信がつく。
ポジティブ思考の良き友人やパートナーを作ることも大事なこと。
素のままの自分を受け入れてくれる心地良さを体感すると、「自分は自分のままでいいんだ」と思えるようになる。
条件付きの愛しかもらえなかった人には、特に有効である。
今すぐでなくていい。
褒めてもらったら、素直に「ありがとう」と満面の笑顔で返せるよう、先に挙げたことをちょっとだけ意識してみて欲しい。
疑念に向いていたパワーが、向かうべき方向に集結し、仕事も人間関係も今よりずっとラクになるから。
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