もしかして若ハゲ・・・?【教えて!毛髪診断士】
まだ若いのに、髪が薄くなってきたと感じる……。
そのような場合は、早めに対策を始めることが大切です。
放置すると進行し、なかなか改善しなくなります。
ここでは、若ハゲの原因や対策について詳しくご紹介します。
若ハゲは早めの対策を
Q.若いうちなら対策しなくてもいいですよね…?
いえ、だめです。
若ハゲは、放置すると進行する恐れがあります。
・頭皮が見える
・ボリュームが減った
・ヘアブラシに抜け毛が目立つようになった
など、髪の毛のことで悩んでいる若い世代が増えています。
進行すれば他人の視線も気になり、ストレスの原因や外出がおっくうに感じてしまう方も少なくありません。
しかし、若ハゲは早めにしっかりと対策をすることが大切です。
医療機関への受診や相談するのは恥ずかしいと感じてしまう方もいますが、手当てが早いほど薄毛の進行を食い止められる可能性があります。
若ハゲはどうして起こるの?
Q.そもそも、なんで若ハゲになるのでしょうか?
さまざま原因がありますが、主に次の3つが関係しています。
遺伝
若ハゲの原因となるAGAは、遺伝性があります。
両親からAGAのリスクを高める遺伝子を受け継ぎますが、母親から受け継がれる遺伝子の方が強い影響をもたらします。
そのため、母方の家系が薄毛の場合は、自分にも薄毛の遺伝子が受け継がれている可能性があるのです。
Q.母方のおじいちゃんが薄毛です…
遺伝性があるといっても、必ず若ハゲになるわけではありません。
AGAに関わる5αリダクターゼの活性の高さと、ジヒドロテストステロンを取り込むアンドロゲンレセプターの感受性が遺伝するだけのため、あくまでもほかの人よりもAGAになりやすいだけなのです。
環境
睡眠不足や栄養不足、運動不足などの環境要因で若ハゲのリスクが高まります。
睡眠不足だと、髪や頭皮の代謝が低下して、健康な髪の生成に問題が起こります。また、夜中に何度もトイレに行ったり、眠りにつきにくかったりする場合も、代謝に影響が及ぶ可能性があるのです。
そのため、睡眠時間だけではなく、睡眠の質にも注目しなければなりません。
そして、髪や頭皮の健康に必要な栄養を摂ることも大切です。
髪の主成分はタンパク質ですが、ビタミンやミネラルなども髪の生成に関わっているため、さまざま栄養を摂る必要があります。
そして、栄養を頭皮に送り届けるためには、血流がいい状態を保つ必要があるため、適度な運動も必要です。
運動不足だと、血流が低下して栄養が頭皮に届きにくくなります。このように、睡眠と食事、運動に問題がある方は注意が必要です。
男性ホルモン
男性ホルモンのテストステロンは、性機能に深く関わっています。
重要な役割を果たしているテストステロンですが、頭皮の5αリダクターゼII型と結合すると、ジヒドロテストステロンという薄毛の原因となるホルモンに変化します。
ジヒドロテストステロンは、毛乳頭細胞のアンドロゲンレセプターに取り込まれ、脱毛シグナルを出すことで髪の成長を妨げてしまうのです。
しかし、薄毛ではない方もいるように、テストステロンがあるから薄毛になるわけではないのです。
遺伝によって5αリダクターゼの活性が高く、アンドロゲンレセプターの感受性も高い場合は、それだけ若ハゲになりやすいでしょう。
こんな人は注意!
次のような人は若ハゲのリスクが高いため注意しましょう。
睡眠不足、ストレスが続いている
仕事や育児、家事などに追われて睡眠不足が続いていたり、継続的にストレスを感じていたりする場合は、それだけ若ハゲのリスクが高まります。
また、パワハラを受けていたり、家族関係が悪かったりすると、仕事でも家庭でもストレスが溜まり、髪の健康状態が悪くなる可能性があります。
できるだけ睡眠を取るとともに、質を高めるようにしましょう。寝る前は部屋を薄暗くして静かに過ごし、飲食は寝る3時間前までに済ませてください。
入浴も2時間前に済ませて、寝る前に神経を活発な状態にしないことが大切です。
また、ストレスを解消させるために、趣味を楽しんだり友人と遊んだりするのもいいでしょう。できるだけストレスを受ける量を減らしつつ、こまめに解消させることをおすすめします。
食生活が乱れている、ジャンクフードが多い
外食が続いていて食生活が乱れている人やジャンクフードばかり食べている人は、栄養状態が悪いといえます。
Q.食事と薄毛の関係はこの前お伺いしましたね!
「毛髪診断士が教える頭皮によい食べ物・食事はこれ!」
糖質や脂質を摂りすぎると、頭皮から皮脂が過剰に分泌されます。その結果、雑菌が皮脂を餌にして繁殖し、炎症を引き起こします。
炎症が強くなると脱毛して若ハゲの原因となるため注意しましょう。できるだけ栄養バランスのとれた食事を心がけてください。
しかし、忙しくて栄養バランスまで考えられない場合もあるでしょう。
その場合は、不足している栄養をサプリメントで補うことをおすすめします。
頭皮の清潔が保てない人
頭皮の清潔を保てない人も、若ハゲが起こりやすくなります。
丁寧に洗えていなかったり、シャンプーの洗浄力が不足していたりすると、皮脂汚れが残って雑菌が繁殖します。その結果、炎症が起きて脱毛につながるのです。
また、しっかり洗おうと洗浄力が強いシャンプーを使った場合も同様です。
洗いすぎは、頭皮のうるおいを保ち、外部刺激から頭皮を守る皮脂まで落としてしまいます。皮脂は、薄毛に悪影響を及ぼすと思われがちですが、実際には頭皮を守っているのです。
しかし、皮脂が過剰な状態では雑菌が増えやすいため、結果的に若ハゲの原因となります。このように、適切なシャンプーで正しく洗うことが若ハゲ対策に欠かせません。
シャンプーには、高級アルコールシャンプーや石けん系シャンプー、アミノ酸系シャンプーがあります。高級アルコールシャンプーが最も洗浄力が高く、石けん系シャンプーとアミノ酸系シャンプーは洗浄力が控えめです。
どれが自分に合っているか試してみましょう。
そして、正しく髪を洗うことが大切です。
髪を洗うときは、熱すぎる湯を使わず、優しく丁寧に洗います。
熱すぎる湯は皮脂を洗い流してしまうため、自分に合ったシャンプーを使っていても、頭皮の乾燥を招く可能性があります。そして、シャンプーの成分が残らないように、しっかり洗い流しましょう。
間違った若ハゲ対策をしないために
間違った若ハゲ対策をしないために、まずは抜け毛や薄毛治療を行っている医療機関へ受診することをおすすめします。
必要に応じて治療を受けられるため、若ハゲの悪化を抑えることが可能です。また、間違ったハゲ対策をすると、若ハゲの悪化を抑えるどころか悪化を招く恐れがあるのです。
AGAを多く診察してきている医師であれば、自宅でのケアや対策法などのアドバイスを受けることもできます。
さらに、遺伝子検査で薄毛遺伝子を持っているかどうか調べられるため、改善や予防に向けて早めに取り組めるようになります。
例えば、育毛剤を使用しても、AGAの改善は期待できません。この場合は、クリニックでプロペシアやザガーロなどによる薬物療法を受ける必要があります。薄毛のタイプを知るためにも、まずは医師の診断を仰ぎましょう。
まとめ
複数の要因が重なることで若ハゲのリスクが高まります。
また、遺伝的要因も関係しているため、クリニックで遺伝子検査を受けることをおすすめします。
若ハゲになっても、できるだけ早く治療を始めることで、進行を抑えられるため、過度な心配はいりません。薄毛や抜け毛、ハゲなどを専門に診療を行っている医療機関もあり、患者さまに合った治療方法や、自宅でできるヘアケア対策を教えてもらえます。
今回は若ハゲの原因や対策について色々お伺いしました。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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